長浜で手作りコンサートを

加藤さん、企画グループを発足

 「長浜を中心に手作りのコンサートを開きたい」—木之本町木之本の加藤哲さん(59)はコンサートを企画するグループ「エンモ・コンサーツ」を発足。8月の弦楽四重奏演奏会のサポートを皮切りに活動を始める。

 京都生まれの加藤さんは大阪芸大で音楽学を学び、卒業後、楽器屋に就職。その後、当時、音楽事業に熱心だった下着メーカー・ワコールに移り、営業や物流など約30年間、携わった。

 しかし、音楽への情熱は冷めず、会社の早期退職制度を活用し、2年前、指定管理者になったばかりの「ふるさと夢公社きのもと」が募集していた企画・運営担当者に応募した。

 大津に住んでいた加藤さんは木之本まで通いながら、ホール事業の企画、運営を任されてきたが、コロナ禍などでコンサートができなくなった。しかし、この2年間で手応えを感じる一方、開催されないことを残念がる声を聞き、「継続したい」という思いが日に日に強くなった。

 その思いを地元で演劇、音楽活動をしている人たちに打ち明けると、皆、共感してくれ、木之本に移住することを決意。長浜を本拠に活動してゆくことに。

 今後、加藤さんら13人はコンサートを開きたい音楽家をサポートし、非営利で会場の手配、広報、チケット販売などを展開。8月1日には長浜在住のバイオリニスト・藤村知史さんらの「スティックホール弦楽四重奏団」とのタイアップ演奏会(木之本スティックホール)。9月5日には同じく市内在住の横田麻友子さんら5人によるクラシックコンサート(同)を催す。

 グループ名「エンモ」は「人と人、音楽家と聞き手を音楽で縁結び」に由来。加藤さんは「コンサートはお金がかかる、というイメージが強いが、ハードルはそんなに高くない。月1回程度の催しを考えており、長浜で(コンサートができるまでの)サイクルを作りたい」と話している。問い合わせは加藤さん℡070(5575)1973。

掲載日: 2021年06月01日