足が強くなるわら草履

よご子ども園、30年間履き続け

 余呉町のよご認定こども園では30年程前から、園児が地域の人たちの作ったわら草履を履いて園生活を送っている。27日には制作者の1人、筧太郎さん(89)=東野=が園を訪問。園児たちに作る工程を見せた。

 草履は土踏まずの形成や足裏の刺激による脳の活性化、指で鼻緒を挟むことで体幹を形成するのに役立つとされ、園では伝統的にわら草履を履く習慣づけをしている。園によると、裸足で生活しているせいもあり、休む園児も少ないという。

 是洞昭蔵さん(国安)、田川み千代さん(東野)、筧さんの3人は導入時から園児全員分のわら草履を贈り続けている。この日は筧さんが3〜5歳児43人の前で、足が痛くならないよう、わらに古布を巻いた上、手足を使って締め上げながら、草履を編むと、園児からは「じょうずや」などと歓声が上がっていた。

 中川裕子園長は「足が強くなるわら草履。鼻緒の付け根などが強化してあり、丈夫」などと園児たちに説明。3歳児14人には真新しい草履がプレゼントされ「ちゃんと履けました。ありがとうございます」とお礼を述べていた。

掲載日: 2021年05月27日