甲冑姿の秀吉座像、豊国神社に

長浜開町450年で設置 浄財広く募る

 羽柴秀吉が長浜城と城下町を整備して450年の節目を記念して、豊国神社の境内に甲冑姿の若き秀吉の座像が設置された。

 秀吉を神様として祀っている豊国神社に秀吉を顕彰する像がなかったことから、氏子らでつくる「長浜開町450年豊国神社実行委員会」(谷口正臣会長)が秀吉と長浜の町の軌跡を後世に語り継ごうと、そのシンボルとなる秀吉像を設置した。

 座像は高さ約1・2㍍のブロンズ製で台座を含めると約2・4㍍。秀吉が長浜を治めた37歳の頃をイメージし、真っすぐと前を見据えた凛々しい表情。秀吉は関白や太閤の姿は知られているが、甲冑姿は全国的にも珍しい。

 当時の肖像画は残っていないため、東大阪大短期大学部・平田敦司教授が名古屋市秀吉清正記念館の肖像画(1721年作)や秀吉遺品とされる甲冑を参考に原型を制作し、太田浩司さん(淡海歴史文化研究所所長)、豊国神社の湯本崇彦宮司が監修した。

 7日、関係者を交えて除幕式があり、ブロンズ像がお披露目された。湯本宮司は「秀吉公をたたえる湖北、長浜のシンボルができた。豊国神社を参拝して長浜の歴史を感じていただければ」と話している。

 秀吉像の設置は同実行委員会の企画する450年事業の一環で、このほかにも石碑の建立などを計画している。実行委は450年事業にあたって広く浄財を募っており、現在はクラウドファンディングも実施中。詳細はhttps://rescuex.jp/project/99857から。

掲載日: 2023年10月10日