「幸せな1年に」 笑顔でお出迎え

長浜十日戎、豊国神社で開幕

 毎年多くの参拝客で賑わう新春の風物詩「長浜十日戎」(長浜恵比須宮奉賛会主催)が9日、南呉服町の豊国神社で開幕した。

 今年で59回目を迎える伝統行事で、11日までの3日間は終日、福笹などの吉兆頒布を行い、献灯寄進者には祈祷する。

 この日は朝から参拝客が続々と訪れ、商売繁盛や景気回復などを願って福笹や熊手を求めていた。新木産業(高月町森本)の田中富三社長(67)は「新年から地震や旅客機事故などが発生し、一寸先は闇ということを思い知らされたが、今年は従業員の安全第一と健康を願い『笑顔で出社、笑顔で退社』という目標を立てた。みんなにとって明るい年になれば」と思いを込めた。

 福笹に縁起物を取り付けて参拝客と神様を橋渡しする巫女奉仕者。田中海さん(22)らは「参拝された皆さんの気持ちが明るくなるように、幸せな1年になるように、気持ちを込めて笑顔で出迎えたい」と話していた。

 10日は福娘を乗せた駕籠巡行があり、午後1時半に豊国神社を出発し、長浜八幡宮までを往復する。奉賛会の役員や巫女による福餅まきは10日が午前11時、午後2時、3時半、5時、11日が午前11時、午後2時、4時から。甘酒の接待や富くじもある。

餅つき神事でにぎわい祈願

 十日戎の開幕を前に8日、境内で餅つき神事があり、奉賛会役員や来賓が十日戎のにぎわいを祈願した。上野賢一郎衆院議員、浅見宣義市長、柴田清行県議、中川勇市議会議長らも参加。時折雪が舞う中、計30㌔の餅米を順番についた。丸栄製パン(八幡中山町)の辻井孝裕さんが返し手を担い、出来上がった餅を手際よく丸く整え、鏡餅に仕上げていた。

掲載日: 2024年01月09日