青パパイアを湖北の特産品に

78軒が栽培に挑戦  収穫続々と

 中南米原産のフルーツで料理の材料や健康食材として近年脚光を浴びている青パパイアが湖北地域で収穫時期を迎え、栽培を呼びかけている米穀肥料商「落庄商店」(落合町)に大きく育った青パパイアが続々と入荷している。

 青パパイアは果肉を千切りにしてサラダや炒め物などに使われ、東南アジア料理では定番の食材となっている。栄養価が高く、消化促進や代謝アップなどが期待できるとして、近年、「スーパーフード」としても注目を集めている。

 落庄商店では愛知県内の同業者から紹介を受けたのを機に2年間の試験栽培を通じて湖北地域での栽培方法を確立。今年1月、研修会を開いて遊休農地を活用した青パパイアの栽培を広く呼びかけたところ、湖北地域の農家など78人が栽培に挑戦することに。

 今春、苗30株を植えた新庄中町の田中義勝さん(78)・愛子さん(76)夫婦の畑ではパパイアの木に楕円形の青い果実が鈴なりに付き、6日、落庄商店の西村博行社長と一緒に初めて収穫。義勝さんは「水と肥料をやるだけで手間がほとんどかからない。放っておいたら勝手にいこうなる(大きくなる)」と大きな果実を手ににっこり。西村社長も「抜群の出来」と太鼓判を押した。田中さん夫婦は来年、栽培面積を倍増させる考え。

 ビニールハウスでの栽培に挑戦している米原市下多良の成宮賢司さん(85)は9月下旬から収穫を始め、道の駅に出荷。「夏場の温度管理と灌水に気を配った結果、苗の植え付けからわずか4カ月半でハウスの天井につかえるまで成長した。青いパパイアの初物をいただいて、ますます長生きしたい」と話している。

 なお、各農家で収穫された青パパイアは地元の道の駅などで販売されている。西村社長は「湖北地域を青パパイアの産地とすることで、遊休農地の解消や健康長寿の地域づくりにつなげたい」と語り、今後も協力農家の募集と販路の拡大を図る。青パパイアの栽培に関する問い合わせは落庄商店℡(72)3571へ。

掲載日: 2020年10月07日