井上さん 高校柔道選手権初優勝

浅井小出身 徳島県・生光学園1年

 浅井小出身で徳島県の生光学園高校1年(新学期から2年)の井上愛翔(あいか)さん(16)が第46回全国高校柔道選手権大会(3月19日)の女子個人戦48㌔級で優勝した。31日には小学生時代に柔道に打ち込んだ浅井中の武道場「修徳館」を訪れ、恩師や後輩に優勝を報告した。

 4歳から柔道を始めた井上さんは浅井柔道スポーツ少年団で技を磨き、「もっと環境が整った場所で柔道に打ち込みたい」と浅井小卒業後は強豪として知られる生光学園中学に進学。寮生活を送りながら柔道と学業に専念する生活を送っている。

 2022年夏、中学3年生で初めて出場した全国中学校体育大会(全中)では女子個人44㌔級で優勝する快挙を達成している。

 生光学園高校への進学後、出場した昨夏のインターハイでは初戦で3年生に敗れた。「力も技術も中学生相手とは全然違った。組み手のバリエーションも多く、自分の足りないところが分かった」とさらに練習に打ち込んだ。

 選手権では県大会、四国大会を無敗で突破し、3月19日に日本武道館で行われた全国大会に臨んだ。全中制覇の実績から得意の背負い投げを警戒されていたため、井上さんは背負いに見せかけた組み手から小内刈りや大内刈りといった足技を繰り出し、トーナメントを勝ち上がった。決勝でも小内刈りで技ありを奪い、そのリードを守って判定勝ちした。

 優勝報告のため特別に帰省が許され、2泊3日で長浜へ帰った。31日に修徳館で開かれた祝勝会ではスポーツ少年団の子どもたちと決勝戦の試合をビデオ映像で振り返り、優勝を勝ち取った技を実演、一緒に稽古に励んでいた。南橋一葵さん(浅井中1年=新学期から2年)は「先輩が優勝してとても嬉しいし、格好いい。目標になります」と話していた。

 「選手権に出るためにチームのみんなが投げ込みや追い込みの練習に付き合ってくれた。みんなの協力に応えられて嬉しい」と語る井上さん。「選手権優勝で、少しは日の丸に近づいたかなと思う。将来は日本代表になって世界をとりたい」と語り、今夏のインターハイ優勝を次の目標に見据えている。

掲載日: 2024年04月01日