コロナ禍の結婚式 オンラインで

高月出身のカップル  Zoom活用し

 新型コロナウイルス感染症の影響で結婚式の延期が相次ぐ中、高月町出身のカップルが12日、北ビワコホテルグラツィエでテレビ会議システム「Zoom」を活用した結婚式と披露宴を行い、親族や友人からモニター越しに祝福を受けた。

 挙式したのはいずれも高月町出身で現在は野洲市に暮らす今井伸洋さん(30)と吉内明日香さん(31)。当初6月に京都で挙式を予定していたが、新型コロナの影響で延期。Zoomを活用した式と披露宴を同ホテルと一緒に準備を進めてきた。映像の撮影や配信などはホテルから委託を受けたイベント会社「匠SOUND」が手掛けた。

 ホテルのチャペルで行われた式には両家の親族ら約40人が出席し、指輪交換のシーンなどをリアルタイムで配信した。新郎新婦と両親の計6人のみの披露宴では、親族や友人、職場関係者ら約50人がZoomで参加。あらかじめ新郎新婦が参加者に送っていた地酒「湖」と「南浜ぶどうサワー」で乾杯した。職場の上司はビデオレターで2人の門出に祝福のメッセージを送り、友人や親族は新郎新婦にまつわるクイズに参加したり、メッセージを送ったりして2人の門出を祝福していた。

 伸洋さんは「こんな時期なので挙式を迷ったが、一つのけじめとして2人の歩みを皆さんに見届けてもらいたかった。ライブビューでみんなの顔を見られて近くに感じました」と語り、明日香さんは「親戚や職場の方が思っていたよりも楽しみにしていて下さった。リモートでの披露宴に心配な面もありましたが、ホテルの皆さんが不安を解消できるようにしっかり準備をしてくださったので、無事に楽しい式を挙げられました」と笑顔を見せていた。

 同ホテルでは4月末を最後に挙式がなく、この日の式は4カ月ぶり。企画広報部長の冨永浩司さんは「Zoomを利用した挙式は初めての経験でしたが、こういう形でも幸せを伝えるお手伝いができて嬉しい。今後も需要があれば対応していきたいので、コロナで挙式を諦めようと思っている方は一度、相談して欲しい」と話している。

掲載日: 2020年09月14日