米原で「長栄座」新春公演

和楽器と歌でめぐる湖国滋賀

 米原市の文産会館は明治時代、長浜にあった芝居小屋「長栄座」を再現。日本の伝統芸能を紹介する新春公演「音楽巡礼〜和楽器と歌でめぐる湖国滋賀」を18、19の両日、上演する。

 初日は「日本の歌曲ともに」と題して、新春にふさわしいプログラムを選曲。特別ゲストに山田流筝曲演奏家の大家・萩岡松韻さんと息女の萩岡松柯さん・由子さんを迎える。

 また、邦楽界で人気作曲家の池上眞吾氏を軸にしたユニットが二十五絃筝の名手、日原暢子さん、高月町出身の声楽家・横山政美さん(ソプラノ)、びわ湖ホール4大テノールの二塚直紀さんとともに、1日限りのスペシャルコラボを展開。湖国の美しい映像とともに和楽器と声楽が織りなす和の世界が堪能できる。

 主な演目は「春の海」「せきれい」「琵琶行」「近江八景」「近江の地酒スイーツ紀行」など。県邦楽専門集団「しゅはり」と養成講座受講生も出演する。萩岡松韻さんは「声楽とのコラボが楽しみ。楽しいハーモニーで日本伝統楽器に親しみを感じてもらえれば」と話している。午後2時から上演。入場料は一般2500円、青少年1500円。当日各500円増。

 2日目は古典芸能バラエティー「祝ふ令和 動物の芸能百花」。獅子、ウグイス、鶴、馬など多くの動物たちが令和の初春を祝う。

 能楽師・井上松次郎さん(和泉流)らの狂言「」は古典「猿婿」の劇中劇「嵐山」の場面から抜き出した。猿を偽人化しており、和尚と猿の話でコミカルで賑やかな作品。長唄舞踊「」はネコ2匹がじゃれあいながら、昼寝をする様を宮川町歌舞会が演じる。宮川町は1575年(天正3)、初興行。春の「京おどり」をはじめ「みずゑ会」「ゆかた会」などで有名。このほか、正絃社二代家元・野村祐子さんらの邦楽合奏「鳥獣戯画」、落語家・林家染二さんの落語「の犬」、人間国宝・富山清琴さんの地歌「」など。入場料は一般3000円、青少年2000円、当日各500円増。

 チケットはいずれも文産会館、長浜文芸会館、ルッチプラザ、プレイガイドで販売。

掲載日: 2020年01月07日