山久、湖北初プラチナくるみん認定

仕事と子育て両立支援で

 仕事と子育ての両立に取り組む企業を労働局が特別に認定する「プラチナくるみん」を、八幡中山町の機械工具販売「山久」(平山正樹社長)が湖北地域で初めて受けた。

 各都道府県の労働局は次世代育成支援対策推進法に基づいて、仕事と子育ての両立を支援する企業のうち、一定の水準を満たせば「くるみん認定」を交付。その中で、さらに高い水準で取り組んでいる企業に「プラチナくるみん」を認定している。

 認定を取得すれば、認定マークを利用して子育てサポート企業であることをPRでき、イメージ向上、優秀な人材の採用・定着が期待できる。県内では71社がくるみん認定を受けているが、プラチナくるみんは同社で6社目。湖北地域では初めてとなった。

 同社の社員は75人。2017年4月から21年6月末までの行動計画で、主に男性社員を想定して子どものための看護休暇を3人以上、育児休業を1人以上取得することや、育児をする社員へのキャリア形成支援、年次有給休暇の取得推進などを目標に掲げた。

 取り組みの成果として男性社員1人が約2週間の育児休暇を取得したほか、14人が看護休暇(有給)を利用した。また、育児休業を取得し復職した社員にヒアリングを行い、その実体験をもとにした若手社員向けの研修を実施。このほか、子どもが親の仕事に触れる「子ども参観日」も実施し、「家での雰囲気とは違ってかっこよかった」「自分の親がどんな人と働いているか分かってよかった」などの反応があった。

 同社では子育て中の社員が気兼ねなく休暇を取り、男性も積極的に育児に参加できるように、2年目以降持ち越せない有給休暇を充当した「子育て推進休暇制度」を制定するなどし、長浜市からも「子育て応援表彰」を受賞している。

 これまでプラチナくるみんの認定を受けたのは滋賀銀行や日本電気硝子など比較的規模が大きな企業で、山久は認定6社の中で最小。滋賀労働局は「小規模の企業は社員が休むと業務がまわらないとして休暇を取りづらい傾向にあるが、山久は社内の業務体制や制度を整えることで仕事と子育ての両立を支援している」と評価している。

 同社は「子育て中の社員が働きやすい職場づくりを築いてきた。このような認定を頂き大変嬉しい。さらなる飛躍を目指し努力したい」とコメントしている。

掲載日: 2022年05月12日