2020年5月20日

パーティーボートで湖上遊覧

大郷屋が導入 6月から運航

 ゆったりと乗って琵琶湖の魅力を体験できるパーティーボートを、祇園町の釣り具専門店「大郷屋」が導入。観光客に琵琶湖の大自然を満喫してもらい長浜市への滞在時間を増やしてもらいたい考えだ。

 長浜市は琵琶湖の雄大な自然を持つが、黒壁スクエアなどの市街地を訪れるだけの日帰り観光客が多い。大郷屋の中川浩邦社長も「長浜にある主要観光スポットは短時間でまわれ、宿泊して長浜を楽しむ人が少ない傾向にある」と指摘し、「実際は短時間で感じきれない魅力がたくさんある。その一つが琵琶湖。琵琶湖を岸から眺めるのもいいですが、ボートに乗って漕ぎ出すと、見える景色が大きく変わる」と語る。

 琵琶湖の魅力を観光客に伝えるために導入したパーティーボートは、米国製で定員9人。湖上の風を感じながらソファーに座ってゆったりとした時間を過ごせ、軽食やドリンクも楽しめる。海津大崎や竹生島、多景島、沖の白石などを訪れるコースを設定し、希望者にはサンセットクルージングも実施する。

 6月からの運航開始にあたり、エンジンの強化や船内の装飾を実施し、その資金をクラウドファンディング(CF)で募っている。リターンはボート乗船券やオリジナルTシャツ、提携する北ビワコホテルグラツィエのランチやディナー、宿泊プランなど。

 中川社長は「新型コロナの状況が落ち着いたら、大自然を満喫できるアクティビティで琵琶湖の魅力を思いっきり体験して欲しい」と話している。なお、CFの詳細は「キャンプファイヤー」のサイトから。

2020年5月18日

人気爆発!二葉屋のフルーツサンド

惜しみなく、ふんだんに

 朝日町の「西川食品 二葉屋」が製造販売している果物いっぱいのフルーツサンドが飛ぶように売れ、話題となっている。

 店の西川寛路さん(24)はコロナ禍で自粛ムードが高まっていることから、長浜を元気づけようと「八百屋にしかできないことを」と若者に人気のフルーツサンドを作るように。  サンドはパン工房「ポム・ド・テール」(地福寺町)に特注したパンと自家製クリームに大きくカットしたフルーツを惜しみなく挟みこんでいる。具材は地元でとれたイチゴやいちじく、ゴールドキウイなど、旬のものだけにこだわり、果物の甘さを前面に押し出している。  2週間前に発売したばかりだが「ごろごろサンド」などと言われるようになり、「今まで食べた中で一番、おいしい」「(果物が)大きくて食べづらい」などと口コミやSNSで話題となり、人気が爆発。  早朝から兄弟で「アンデスメロン」や「完熟マンゴー」など10種を平日350個(土曜は500個)作っているが午前中には完売してしまうほど。西川さんは「大手スーパーにない『光るもの』を作りたかった。地元の八百屋でも、こんなことができるということを知ってほしい」と話していた。  価格は380~880円。今後、増産体制を図り、メニューも拡大する予定。販売は火曜から土曜。開店直後の混雑を避けるため午前10時半以降に変更する。数量を限定し、売り切れ次第、終了。問い合わせは二葉屋℡(62)3384へ。

2020年5月16日

浜ちりめんの洗えるマスク涼しく肌に優しい 長浜の2社が開発

涼しく肌に優しい 長浜の2社が開発

 新型コロナウイルス感染症対策のため、これから迎える多湿、高温の季節でもマスクの着用が求められる中、浜ちりめんを製造する南久ちりめん(神照町)と吉正織物工場(口分田町)が協力して「浜ちりめん100%マスク」を開発。涼しくて肌に優しいのが特徴で、オンラインショップで販売を始めところ「快適」と評判だ。

 南久ちりめんの長谷健次社長(47)が新型コロナの影響で、使い捨ての不織布マスクが品薄となり、一時期、ドラッグストアで高齢者らが朝から行列を作っていたことを憂い、吉正織物工場と一緒に何度も洗って使える浜ちりめんのマスクの開発に乗り出した。

 当初は、抗菌性に目を向けて生地に金属糸を織り込むことを考えたが、毎日、長時間、身に着けることから、肌に負担のない天然素材を追求したところ、原点の浜ちりめん100%にたどり着いた。

 浜ちりめんは肌触りがひんやりとしているうえ、吸湿性、放湿性に優れ、蒸れにくい。シルクは人の肌に近いタンパク質でできていることから、肌になじみやすく、刺激が少ない。さらに、活性炭に似た作用があることから、臭いを抑える効果があるという。

 大人の男性向けの大サイズと、女性や子ども向けの中サイズがある。両社が運営するネットショップ「シルクライフショップ」で販売している。白生地は2310円(税込み)。5月下旬からは本藍染(3740円)も販売する。

 長谷社長は「速乾性があり、夜に手洗いすれば朝には乾いているので、1枚あれば十分。毎日使えるので経済的」と話している。

2020年5月14日

遊休地で青パパイヤの栽培

湖北地域で新たな特産品づくり

 健康食材として近年、注目されている青パパイヤの初栽培が湖北地域で始まった。地域の新たな特産品として定着するか、関係者の注目を浴びている。

 パパイヤは中南米が原産で16世紀ごろ、世界に広まったとされ、黄色く完熟させフルーツとして食べる。青パパイヤは熟す前に収穫し、野菜として調理する。

 ビタミンCや酵素が豊富に含まれ、鹿児島大学・石畑清秀名誉教授のリポートによると、美容やダイエット、がん予防や健康維持に効果があるとされ、栄養価も高く「健康長寿のスーパーフード」とも呼ばれている。

 青パパイヤは千切りにし、サラダのほか、ツナと玉子の炒め物、カレーライスなどに利用でき、クセのない味が人気。タイでは「ソムタム」(サラダ)がソウルフードとして定着している。

 湖北では落合町の米穀肥料商「落庄商店」(西村博行社長)が2年間にわたって河川敷の休耕田で試験栽培。農薬が不要で手軽に栽培できることから、有休農地の活用や転作作物として地元で広めようと、今年1月、一般向け研修会を開いたところ、100人余りが参加。同店では4月下旬から、愛知県の業者から仕入れた苗1830株を販売。約80カ所で栽培が始まった。

川崎町の吉井さん 耕作放棄地で挑戦

 川崎町の吉井悟さん(75)は大井町の耕作放棄地と本庄町の水田(転作)で計140株を栽培。大井町では姉川河川敷の荒地を開墾し、青パパイヤの栽培地を作った。

 吉井さんは「落庄商店の試験栽培場と同じような周辺環境だったので挑戦してみようと思った。耕作放棄地に手を加えることで、価値が見出せることを地域に意識づけしたい」と話している。

 パパイヤはヤツデのような葉を広げながら2・5㍍程の高さまで伸びる。農薬は不要で、実の表面から猿などが嫌うパパイン酵素が出るため、獣害にも強い。落庄商店が販売した苗の実は重さ約1㌔にもなる予定で、楕円形の青い実は10月初旬から11月にかけて収穫。同社がすべて買い取る。

 青パパイヤの広域栽培は県内初。西村社長は「趣味の延長で珍しい野菜作りが楽しめ、実益につながる」としている。

 今シーズン分の苗は完売。秋に試食イベントを計画している。

2020年5月12日

スマホで手軽にオンライン診療

新型コロナ対策  厚労省が規制緩和

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、4月からパソコンやスマートフォンを利用した「オンライン診療」の規制が緩和され、湖北地域の医療機関でもオンライン診療の導入を始めた。

 厚生労働省は感染拡大防止策として特例措置を設け、初診から電話やスマートフォンなどの画面を通じて患者を診察することが可能になった。従来の対面での診察に比べると情報は限られるが、待合室での患者同士の感染や、医療従事者の感染を防げる効果が期待されている。

 山階町の眼科「おぐりクリニック」では4月下旬から無料通話アプリ「LINE」を活用したオンライン診療を始めたところ、相次いで予約が入り、需要の高さがうかがえるという。

 同クリニックでは2年前に独自のシステムを使ったオンライン診療を導入したが、手軽さに欠け広がらなかった。今回、新型コロナによる不要不急の外出自粛や、人との接触を減らす対策として、スマートフォン所有者のほとんどが利用しているLINEでの診療を開始。午後をオンライン診療の時間に特化した。

 利用は手軽だ。あらかじめ診療時間を電話で予約し、LINEや電話を通して診療を受ける。通常の診察と同じように症状などを問診してもらえる。目に異常がある場合は、スマートフォンで目の写真を撮影してLINEで送信する。

 院長の小栗章弘さんは「結膜炎や花粉症による目のかゆみなど、目の表面上の問題は、スマートフォンの写真で診療できる」と語る。通話や写真だけでは診療が難しい場合は、来院を求めることになるという。

 また、患者が希望すれば隣接する「みずき薬局」から処方薬を郵送しており、患者は家から一歩も出ることなく、診療と処方薬を受けられる。

 小栗さんは「これだけ連日、新型コロナが報道されると、クリニックに行くのを怖がる患者もいる。新型コロナをきっかけに、オンライン診療は普及するだろう。今後は服薬に関するカウンセリングなどもできれば」と話している。

2020年5月8日

ネットで注文 タクシーで配達

企業有志がタッグ! 飲食店の料理届ける「食べタク」

 インターネットで受注した飲食店の料理をタクシーで届ける新しい試みが8日から長浜市内で始まった。タクシー会社や飲食店など企業有志がタッグを組んでインターネットの専用サイト「食べタク」を開設。「ステイホームの一助とし、オール長浜でテイクアウト事業を広げていきたい」と市民に利用を呼びかけている。

サイトを立ち上げたのはエコプラン(上田貴麿社長)、さくらタクシー(上田聡社長)、京岩神前殿(和田洋典社長)、クラブ・メゾン(佐野圭太社長)の4社。和田社長は市内の飲食店の現状について「新型コロナの影響で3〜6月の予約はほとんどキャンセルで、1日に1組も客が来ない店もある。売上は70〜90%ダウンしている。いつ終息するか分からず、不安な日々を過ごしている」と語る。

 上田聡社長もタクシーの利用者が半減し、運転手の給与が減っている現状を指摘した。国土交通省が新型コロナの感染拡大に伴ってタクシー事業者が貨物を配送できるように特例措置を設けたことを受け、さくらタクシーが特例を活用して料理の配達に乗り出した。

 「食べタク」には現在、市内16店舗が参加している。店舗をまたいで料理を注文でき、届け先や日時を入力すればタクシーで届けてくれる。配達料金はJR長浜駅を起点に、3㌔未満900円、5㌔未満1200円、7㌔未満1400円で、7㌔以上は通常メーター料金となる。支払いは料理と引き換えに現金での決済となる。1店舗2000円以上からの注文で配達する(2店舗目から条件なし)。

 随時、参加飲食店を募り、飲食店が増えれば、他のタクシー会社にも協力を呼びかける方針。詳細は「食べタク」のサイトで。

2020年5月7日

未来の食事券で飲食店支援

クラウドファンディングで協力呼びかけ

 新型コロナウイルスの影響で売上減に苦しむ湖北地域の飲食店を応援しようと、有志がクラウドファンディング(CF)で支援金を募るプロジェクトを立ち上げた。応援したい店舗を選んで未来の食事券を購入する仕組みで、8日から受付を始める。

 プロジェクトはフリーペーパー「WATCH」を発行する江畑政明さん(50)らが飲食店に呼びかけて立ち上げた「BUY  LOCAL  BIWAKO  Area  N  # 滋賀湖北の食を応援しよう!」。CFサイト「キャンプファイヤー」で資金を募る。7日時点で45店舗が参加している。

 苦境に立たされる飲食店を応援しようと「WATCH」最新号(5月1日発行)ではテイクアウト特集を組んで、湖北地域の飲食店60店舗を紹介する広告を無料で掲載。江畑さんは「創刊から20年、お世話になったこの地域に恩返しし、地域の皆さんと一緒になって応援することで、少しでも役に立てれば」と話し、CFのプロジェクトも同様の思いで立ち上げた。

 参加する飲食店の中から好きな店を選んで、支援金額(3000〜1万円)を選択すると、8月1日以降に店で使える食事券が発行される。食事券をもらわずに支援するコース(5万円、10万円)もある。江畑さんは「店舗は集客に困難な時期に支援金を受け取ることができ、支援者は感染リスクが低減した時期に改めて店舗を訪れることができ、双方にメリットがある」と説明している。

 目標金額は300万円。随時、参加店舗を募っている。詳細はキャンプファイヤーのサイトから。

2020年5月2日

東上坂町の湖北精工、マスク袋詰機の製造が急ピッチ

メーカーから受注「増産体制」を応援

 新型コロナウイルスの感染拡大によるマスク需要の高まりと製造設備の増設を受け、機械メーカー「湖北精工」(東上坂町)では、関連機械の製造に追われている。

 1942年創業の湖北精工は様々なメーカーの製造ライン・設備をオーダーメイドで設計から組立まで一貫して生産し、カップ麺やヨーグルトの容器などに絵や文字を印刷する曲面印刷機の製造では国内トップのシェアを誇っている。

 東上坂町の本社では8棟からなる組立工場で多彩な機械を製造している。同社を支えるのは様々な技能を持つ職人。国家試験「技能検定」1級の資格を持つ従業員がおり、「機械を作ることは、機械を作る人間を育てること」と、人材育成を企業のモットーとしている。

 目下、急ピッチで製造しているのはマスクの袋詰機。愛知県内のマスク製造会社から受注し、マスク3枚を1組にして包装し、1分間で42袋の袋詰めが可能。2009年の新型インフルエンザの流行を機に、メーカーからの依頼でマスク袋詰機の製造を始めた。今回、新型コロナの影響によるマスク増産のため2月中旬に受注。メーカーの増産を後押しするため急ピッチで製造し、きょう2日に納品にこぎつけた。今後も2基の製造を控えており、小川孝史社長(51)は「マスクそのものを作る機械は製造していないが、マスク増産体制を早急に築くために短納期での製造に取り組んでいる。少しでも、今の世の中の役に立てば」と話している。

2020年5月1日

自宅でビアホール気分楽しんで

長浜浪漫ビールが量り売り GW限定

 4月上旬からレストランを臨時休業している長浜浪漫ビール(朝日町)は5月1日から営業を再開。地ビールの量り売りとテイクアウト料理の提供を始めた。

 「長浜エール」「伊吹ヴァイツェン」など様々なテイストの地ビールを製造・販売し、レストランも併設する同社。新型コロナウイルスの感染拡大防止ため現在はレストラン営業を休止しているが、地ビールファンから営業再開を望む声が強いことからゴールデンウイーク限定でビールの量り売りとテイクアウト料理の提供を行うことになった。

 量り売りは、定番の「長浜エール」、牛久ブルーイング(茨城県牛久市)とコラボした柑橘系の香り漂う「ブリュットIPA」、ニュージーランド産ホップを使用しトロピカルでフルーティーな香りを楽しめる「南半球ペールラガー」など。100㍉㍑100円で販売(税込み)。水筒やペットボトルを持ち込めば、その場で冷えたビールを詰める。

 テイクアウト料理は人気のソーセージやフライドチキンが入った「お手軽ビアホールセット」(3000円〜5000円、要予約)をはじめ、フライドカレーチキン(500円)、フィッシュ&チップス(800円)などがある(いずれも税込み)。

 同社の田中渉太さん(32)は「地ビールと料理で、ゴールデンウイークは自宅でビアホール気分を楽しんでもらえれば」と利用を呼びかけている。営業時間は午前11時半から午後7時まで。問い合わせは同℡(63)4300へ。

2020年4月28日

長浜市に寄贈相次ぐ

市内企業から除菌水やマスク

 新型コロナウイルスの感染拡大で品薄状態が続くウイルス対策グッズ。長浜市内の企業が除菌水やマスクを相次いで市に寄贈し、市の感染症対策を後押ししている。

◇高橋金属  電解除菌水

 金属加工会社「高橋金属」(細江町)は27日、長浜市内の小中学校や幼稚園、保育園などで使用してもらおうと電解除菌水1460㍑を市に寄贈した。

 除菌水は同社の関連会社ティーエムエルデ(同町)の製品「サンティウス」で、10年以上前からホテルやレストラン、旅館の厨房、老健施設の衛生管理用に販売している。市には学校などで机や扉の取っ手、階段の手すり、食事用のテーブルや給食トレーの除菌に活用してもらいたい考え。

 市役所で行われた贈呈式では、高橋金属の高橋康之社長が「弱酸性で肌に優しく、扱いやすい」と製品について説明し、目録を藤井勇治市長に手渡した。

 藤井市長は「市民の皆さんの不安を払しょくして安心につながるプレゼント。教育の現場で早速、活用したい」と話していた。

◇はんがい マスク1万枚

 衣料雑貨販売会社「はんがい」(板谷政直社長、大寺町)は27日、市に児童・生徒用のマスク1万枚を寄贈した(写真)。全国的にマスクが不足していることから、教育現場の不安解消のため、市に届けた。市は「マスクの確保に苦慮しており大変ありがたい。市内の小学校、中学校、義務教育学校に配布する」と話している。

◇三菱ケミカル  医療用マスク1万7千枚

 三菱ケミカル滋賀事業所(三ツ矢町)も28日までに医療用高機能マスク「N95」1万7000枚を市に寄贈した。同社が事業継続のために備蓄していたのを「地域医療の安定に役立ててもらいたい」と市に申し出た。市は市立長浜病院と長浜赤十字病院に配布した。

2020年4月24日

フェイスシールドを開発

西上坂町の開伸  自社技術生かし 5月から販売

 透明プラスチックケースの製造を手掛ける「開伸」(西上坂町、橋本久司社長)が新型コロナウイルス感染拡大で品薄状態が続くフェイスシールドを新しく開発し、大量生産に乗り出す。まずは最前線で患者と向き合っている地元の医療機関から優先して納品したい考え。

 同社はプラスチックシートの特殊加工で多くの特許を持ち、透明ケースの生産などで知られる。「脱プラスチック」でプラスチック包装の需要が減少傾向にある中、新型コロナ禍による取引先からの受注減が直撃。この苦境を克服しようと、営業課長の戸島章裕さん(39)や主任の青井昌樹さん(28)らが中心となって8人で企画開発グループを組織し、自社技術を活用した新型コロナ対策グッズの開発に取り組んでいる。

 新商品の第1弾として完成したのが飛沫防止用のフェイスシールド。患者などの飛沫が顔に付着するのを防ぐ道具で、新型コロナ禍に伴う需要の急増で、マスクなどとともに医療機関で備蓄が不足している。

 同社が在庫として豊富にストックしている透明PETシートを利用して開発した。PETシートを型抜きし、切込みを入れただけのシンプルな構造で、誰でも簡単に組み立てられ、アジャスター機能付きで頭の大きさに合わせて装着できる。医療関係者に試作品を使ってもらって改良を重ねた。

 自社の生産ラインをフル活用することで大量生産する体制を整え、5月から販売する。なお、同社では飛沫防止のパーテーションなども開発中で、戸島さんらは「自社の専門技術や知識を生かして、今の世の中に役立つ商品を作りたい」と話している。フェイスシールドに関する問い合わせは同社☎(68)0870へ。

◇   ◇

 開伸では新型コロナの感染拡大を受けて、マスクなどの対策グッズ購入のため従業員に「コロナ対策費」を支給したり、「体力を付けて」と国産牛を配ったりと社内で「コロナに負けるなキャンペーン」を展開。小さな子どもを持つ従業員への「特別有給」の付与や子連れ勤務のための託児スペースの開設などにも取り組んでいる。

2020年4月23日

長浜ビジネスサポート協議会「長浜テイクアウト」開設

飲食店情報を集約「食べて応援」

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、特措法に基づく県の休業要請が始まった23日、営業時間の制限を余儀なくされる飲食店を支援しようと、長浜ビジネスサポート協議会(代表理事=大塚敬一郎・長浜商工会議所会頭)がテイクアウトを取り扱う飲食店を紹介するウェブサイト「長浜テイクアウト」を開設。「市内の飲食店を、食べて応援しよう」と呼びかけている。

 度重なる自粛の呼びかけで外食の機会が減り、売上激減に悩む飲食店。23日からの県の休業要請で、飲食店は営業を午後8時まで、酒類の提供を同7時までとする制限を求められ、売上悪化に追い打ちをかける格好となっている。

 飲食店では苦境を乗り越えるため、テイクアウトメニューの開発や宅配サービスに取り組んでおり、これらを応援するため、市内の企業や個人など3者がそれぞれ自主的にテイクアウトの飲食店の情報収集と発信をウェブ上で行ってきた。

 「長浜テイクアウト」は3者が協力して、それぞれ別々に収集してきた情報を一手に集約。協議会がサイトを管理することになった。

 23日午前8時時点で居酒屋や喫茶店、食堂、パン屋など19店舗を掲載。店舗の住所、連絡先、営業時間、料理の写真、価格などを紹介している。協議会は「『ステイホーム』の気分転換に、お店の味を自宅で楽しんではいかが」と市民に利用を呼びかけている。

 なお、協議会では随時、掲載店舗を募集している。掲載は無料。問い合わせは協議会℡(53)2770へ。「長浜テイクアウト」のサイトはhttps://nagahama-takeout.com。