2020年7月7日

布勢町の休耕田でハス見ごろ

3㌶に30種 ピンクや白の大輪

 布勢町の山裾の休耕田でハスがピンクや白の大輪を咲かせ、見ごろを迎えている。

 NPO法人つどい(川村美津子理事長)が水はけの悪さや獣害などを理由に放棄されていた休耕田約3㌶を借り、3年前から栽培。「あいのたにロータスプロジェクト」と銘打って、収穫したハスの花や葉を使った商品開発に取り組んでいる。

 ピンクや白、黄、赤の花を付ける約30種類を栽培。今年も6月中旬から大輪を咲かせ、優美な花と瑞々しい葉の対比が観賞者やカメラ愛好家を楽しませている。

 ハスの花は早朝に開花し、午後には閉じ、4日間かけて花を完全に広げる。同法人では開花初日か2日目の花を収穫して料亭などに卸しており、料理の器などに利用されているという。現在、マスクに吹き付けて使うハスの香りの「フローラルウォーター」も開発中で、ハスを活用した地域おこしに奮闘している。

 なお、ハスの花は1輪200円で同法人の事務所(常喜町)で販売中。問い合わせは同法人℡090(6969)3764へ。

 

ハスの花が復活 早崎ビオトープ

 早崎内湖ビオトープでもハスの花が見ごろを迎えている。

 同所では4年前、原因不明でハスが消滅したことがあったが、その後、徐々に数を増やしていた。

 現在、咲いているのは丁野木川の北側のエリア。きれいなピンクの花をつけているが、ここ数日の大雨に打たれ、花びらが垂れ下がっているものも。つぼみも多く、ここしばらくは花が楽しめそう。

2020年7月4日

技術継承へ親子で作業

住茂登で鮒ずしの漬け込み

 創業130年の歴史を持ち、「鮒ずし」を看板料理にする郷土料理店「住茂登」(大宮町)で鮒ずしの漬け込みが行われた。親子が力を合わせての3日がかりの作業を通して、郷土料理の技術を継承している。

 住茂登は1893年(明治26)の創業。漁師でもあった初代の藤林元次郎さん直伝の漬け方を守ってきた。現在は3代目・茂さん(71)と4代目・空也さん(31)が中心になって、家族総出で漬け込み作業を行っている。

 今年は7月1日から3日までの3日間、店を閉めて作業に集中。漁師から仕入れた天然のニゴロブナ約600匹を塩洗いし、干して水分をある程度落とした後、木桶にご飯と一緒に漬けてゆく。ご飯は有機栽培のコシヒカリ。量は2俵(120㌔)になり、炊飯だけで8時間かけた。

 塩洗い、干し方、フナへのご飯の詰め方、塩加減などは、茂さんが中学生の頃から祖父の元次郎さんを手伝って教わった方法だ。「鮒ずしを漬けて50年になるが、まだまだ分からんことが多い」と語る茂さん。漬け込み作業の際は元次郎さんの遺影を飾って「これでええかな」と語りかける。

 3日がかりの作業を終え、茂さんは「1年に1度の本漬けが終わると、やっと終わったという気持ちになる。祖父から教わった技術をしっかり継承したい」と語る。空也さんは「店の看板商品なので、一つの大きな節目となる。今の段階では出来上がりが分からないが、漬け終わるとちょっと安心しますね」と話していた。

 住茂登の鮒ずしは来年2月ごろから食べごろを迎えるという。

2020年7月2日

「鯖そうめん」MV 動画を公開

作曲家や歌手、ダンサーら28人が協力

 長浜ゆかりの作曲家や歌手、ダンサーらが郷土料理「鯖そうめん」をPRするミュージックビデオ(MV)を作成し、1日から動画配信サイト「You Tube」で公開している。著作権の制限を設けず、個人や団体、営利、非営利を問わずに幅広く使用してもらいたい考えで「動画を通してみんなで一緒に長浜を盛り上げよう」と呼びかけている。

 新型コロナウイルスの感染拡大で閉塞感に包まれる中、湖北町石川の作曲家・坂本真一さん(33)が長浜を拠点に活動するクリエイターや歌手、ダンサーらに呼びかけて「さば太郎プロジェクト」を結成し、総勢28人が協力して作り上げた。

 「今っぽい」サウンドの「さばそうめんのバラッド」(下記QRコード)は坂本さんが作曲。「さば〜、さばそ〜うめん♪」と「鯖そうめん」を連呼し、思わず口ずさみたくなる曲調に仕上がっており、坂本さんは「イベントのオープニングなどでこの曲を流して、盛り上げてもらえれば」と話している。

 伝統民謡調の「長濱さばそうめん音頭」は岡田健太郎さんが作詞・作曲し、民謡歌手・塚田陵子さんが歌い上げている。子ども歌舞伎、小鮎、賤ヶ岳など郷土を連想させるワードをちりばめ、MVでは地元のよさこいチームのメンバーが振付を披露。坂本さんは「盆踊りの際に、そのまま使ってもらえれば」と話している。

DVD付き商品も 長浜萬商が販売

 インスタント鯖そうめんを製造・販売する長浜萬商(6月15日、セイキン商事から社名変更)は7月中旬からMVを収録したDVD付きの「長濱つるつる焼鯖そうめん」を販売。税込み1080円で、長濱ええもんショップセイキン、えきまちテラス長浜、ココイロギフトマーケットで販売予定。

2020年6月30日

長浜産の和紅茶 烏龍茶いかが?

地域おこし協力隊の中山さんが試飲会

 「風味の違いを確かめて」—長浜市地域おこし協力隊の中山恵梨子さん(31)=木之本町木之本=は7月26日午後1時半から、えきまちテラス長浜で、市内の在来茶葉を使った和紅茶・烏龍茶の試飲会を開く。

 中山さんは在来茶の利活用をテーマに昨年3月、隊員に着任。約1年をかけ、市内の製茶事情を調査し、地域の茶葉に適した製法を模索。その結果、今年5月、在来種ならではの個性的な香りが楽しめる地元産の和紅茶と烏龍茶を作ることに成功した。和紅茶、烏龍茶とも木之本町古橋産の茶葉を使用しており、両者は発酵度合いにより、違いが現れる。和紅茶はバラのような華やかな香りで、ほんのりスウィート。烏龍茶はホッと落ち着くような香りがし、口の中にさわやかな風味が残る。いずれも渋み、苦味とも少なく、高級感にあふれている。

 中山さんは一連の取り組みをほぼ1人で行ってきており、商品化などに向け、現在、その可能性を模索中。参加者に飲み比べてもらい、その成果を確かめてもらおうと、試飲会を企画した。

 中山さんは「思ったより可能性を秘めている。来年、ワークショップや地域を巻き込んだイベントを計画している。興味を持ち、一緒にこの取り組みを手伝ってくれる人がいれば」と話している。

 試飲会はでは湖北地域のお茶事情の解説とともに、長浜市産の和紅茶、烏龍茶をわっか農園(木之本町)の茶菓子と一緒に試飲する。定員20人。参加費は500円。問い合わせは中山さん℡070(1388)5418へ。

2020年6月26日

観音文化伝承会議が初会合

仏像調査や拝観、資金調達など協議

 長浜市内に残る観音像をはじめとする仏像の保存・伝承と、市外から拝観者を受け入れる体制づくりを確立するため、市内の観音像や仏像の所有者らで組織する「観音の里・祈りとくらしの文化伝承会議」が25日、初めて役員会を開き、今年度の事業計画などを決めた。

 市内では古くから暮らしの中で観音像などの仏像を守る文化が継承されてきたが、高齢化・過疎化による後継者不足、観音像の老朽化など、その文化の継承が課題となっている。

 伝承会議は観音像、仏像、神像を所有する社寺の住職や代表、世話方、自治会の代表者、関係事業者に呼びかけ、今年4月に設立された。観音像などの仏像と、観音堂や仏堂の実情を調査し、破損状況や、防災・防犯、保存・伝承する体制などを把握。今後の課題を洗い直す。

 また、市が過去に東京芸術大学美術館で実施した「東京観音展」や、東京・上野に開設中の「びわ湖長浜観音ハウス」を通じて「観音の里・長浜」の周知を図れたとして、今後は市外からの拝観者の受け入れ体制を整備する方針。

 この日の役員会(座長=大塚敬一郎長浜商議所会頭、26人)では、仏像の実態調査を実施する「観音の里コーディーネーター」として活動する對馬佳菜子さんと、拝観の受け入れ窓口となる「観音の里コンシェルジュ」の米田(まいた)頌子さんが現状などを報告した。

 對馬さんは各観音堂で拝観の受け入れ状況や防犯・防火対策の調査を行っており、市民と世話方の交流会や勉強会を開いて観音文化ファンのコミュニティづくりや、高校生や大学生の受け入れなどを提案していた。米田さんは拝観の受け入れやメディアの取材対応、既存のサイトの情報修正などに取り組んでいることを報告した。

 伝承会議の活動資金を市の負担金だけでなく、各種助成金制度やふるさと納税、クラウドファンディングを活用して調達を模索することも提案された。

 また、9月27日には「仏像の盗難被害」をテーマにした講演会を開く。

2020年6月24日

アマビエでコロナ乗り越えよう

かまぼこ製造「カネ上」が給食に無償提供

 平方町のかまぼこ製造会社「カネ上」(樋口豪一社長)が、疫病を鎮めたとの伝承が残る妖怪「アマビエ」をデザインしたかまぼこを開発・製造し、「一緒にコロナを乗り越えよう」との思いを込めて、長浜市内の学校や園の給食に無償提供している。

 同社では業務用のかまぼこを製造し、学校給食にも食材を収めている。新型コロナの影響で生産量が落ち込む中、総務部長の上田仁さん(49)が「かまぼこ屋なので薬もマスクも作れないが、かまぼこなら」と、アマビエをデザインしたかまぼこの開発を提案。生産部の有留英介さん(44)がデザインや金型製作を担当した。

 アマビエは長い髪とくちばし、うろこで覆われた体を持つ妖怪。江戸時代に肥後国(熊本県)の海から現れ、疫病が流行した際には自身の姿を描いた絵を見せると疫病が鎮まるとの予言を残したとの伝承があり、新型コロナの沈静化を願って一躍注目を浴びている。

 アマビエは江戸時代後期に刷られた瓦版に横顔が描かれているが、有留さんは正面から見た顔を想像し、つぶらな瞳とくちばしでアマビエの特徴を表現。「子ども達に食べてもらいたいので可愛くなるようデザインし、髪型は妖怪っぽくなるようにギザギザにしました」と語っている。

 長浜市内の保育園、認定こども園、小中学校、養護学校の子ども達約1万2500人分のかまぼこを作り、順次、届けている。22日には認定子ども園などの給食で牛丼と一緒に提供された。六荘認定こども園では、職員が「みんなが元気に過ごせるようにアマビエ様のかまぼこを作ってくれました」などと紹介すると、子どもたちは大喜びで口に入れ、練り物が苦手な園児も頑張って食べていたという。

 24日には長浜南部学校給食センターがかまぼこ入りの親子丼を作って24校園の給食で提供された。上田さんは「子ども達が喜んで食べていると聞いて従業員の励みになり、こちらが元気をもらった気分です」と話していた。

2020年6月23日

地酒プロジェクト始動

米原の新特産品「花乃伊吹」醸造へ

 「米原らしい伊吹ゆかりの酒を」—米原市商工会は新たな特産品作りを目指し、今年から地酒づくりを開始。22日には市内で日本酒の原料となる酒米の田植えが行われた。

 米原は米処で「日本の名水百選」に2カ所(居醒の清水、泉神社湧水)が選ばれるほど名水の地。伊吹山の湧き水は硬水で酒造りに適しているとされ、市によると、かつて市内には16軒ほどの造り酒屋があったが、2004年ごろを最後に、日本酒を醸造しているところは無くなってしまった。

 商工会では運営するインターネットショッピングサイト「オリテ米原」を中心に、農商工連携事業の一環として地域資源を生かした地酒づくりに挑戦。ブランド化することにより、市の魅力発信と地域経済の活性化を図るプロジェクトを立ち上げた。

 プロジェクトは分業化しており、酒米は同市加勢野の中川薫さん(68)が約31㌃の水田で吟醸米「吟吹雪」を栽培。仕込みは銘酒「湖濱」などを手がける佐藤酒造(長浜市榎木町)が、伊吹山の伏流水を利用し、純米吟醸720㍉㍑、1400本を製造する。

 名前は公募で「花乃伊吹」に決定しており、現在、ラベルのデザインなどを検討している。

 酒米は10月上旬に収穫され、21年1月から醸造。来年4月、新酒が完成する予定で、新庁舎のオープン(5月6日)とともに本格的に売り出してゆく考え。

 商工会の日向寛会長は「米原にこだわった酒にしたい。オリテ米原の商品がひとつでも増えたら」と話している。

2020年6月22日

ボディビルの経験生かし開発

もっちのからあげやさん

 移動販売車「もっちのパンやさん」を妻の真紀子さん(48)と二人三脚で営んでいる中村孝信さん(49)=南小足町=はボディビルダーとしての経験を生かし、脂質が少ないヘルシーな唐揚げを2年かけ、開発。21日から販売を開始した。

 中村さんは20年以上前からボディビルを始め、昨年10月の金沢大会、40歳以上の部で優勝するなどし、ボディビルダーとして毎日、トレーニングをしている。

 常に体調には気をつけており、中でも大会前には体脂肪を5〜8%以内に抑えなくてはならず、食事は筋肉を増強しながら、減量するメニュー、鶏の胸肉やサラダなどに限定し、ボディメイクしている。

 しかし、毎日、同じメニューだと飽きるため「ヘルシーかつ、栄養がとれるメニューを」とオリジナルの唐揚げを作ろう、と考えた。

 「筋肉を増強しながら、減量を」と逆転の発想から生まれた唐揚げは油を吸う「ころも」をつけないほぼ素揚げの状態だが、「企業秘密」の手法で下味を付けており、あっさりした風味が楽しめる。「もっちのからあげやさん」として、デビュー初日、会場の「道の駅・浅井三姉妹の郷」前のテントには長蛇の列ができ、2時間ほどで完売した。

 中村さんは「新型コロナの影響もあり、体調管理がこれまで以上に重要視される。厳しい夏を唐揚げでバックアップしたい」と話している。

 次回、販売は28日午前11時から、道の駅・浅井三姉妹の郷で。カリカリジューシーな唐揚げも新発売。150㌘300円。

2020年6月20日

湖北の鉄道遺構 日本遺産に

初代長浜駅舎 柳ヶ瀬トンネルなど45件

 地域の歴史的な文化財などを「ストーリー」としてまとめ、観光振興につなげる「日本遺産」に、長浜市、敦賀市、南越前町の3市町が申請していた「海を越えた鉄道〜世界へつながる鉄路のキセキ」が文化庁から認定された。

 認定されたのは、明治17年に長浜と敦賀を結ぶ鉄道が敷設されたことで、敦賀と、シベリア鉄道の発着地であるウラジオストクを鉄道連絡船で結び、東京からヨーロッパまで渡航できる「欧亜国際連絡列車」の運行が可能になったというストーリー。

 3市町には明治時代の鉄道遺構が数多く残り、これらを活用した観光連携を図るため2017年に「長浜市・敦賀市・南越前町観光連携協議会」を設立している。

 日本遺産は、現存する日本最古の駅舎である初代長浜駅(鉄道スクエア内)、現在は県道として利用されている柳ヶ瀬トンネルなどの建造物のほか、焼鯖、浜ちりめんなど鉄道開通がもたらした食文化や産業も含め、計45件の文化財で構成されている。

 文化庁は「観光客が興味を持てる資源・要素を上手く組み立てた。インバウンドを誘引できるストーリーで興味深く、内外の交通を生かした着地型観光に期待したい」と評価し、藤井勇治市長は「日本遺産を核に敦賀市・南越前町と連携をとり、日本遺産ブランドを生かしたさらなる情報発信や魅力アップを広域的・国際的に取り組みたい」とコメントを発表した。

 日本遺産認定を受けて3市町は19日、構成文化財の一つで現存する最古のトンネル「小刀根トンネル」(敦賀市)でセレモニーを実施。藤井市長らがくす玉を割って認定を祝った。

 なお、長浜市関連の日本遺産は、竹生島と西浅井町菅浦が「琵琶湖とその水辺景観」として、竹生島宝厳寺が「西国三十三所観音巡礼」として認定されている。

 【日本遺産】地域に残る有形・無形の文化財や伝統文化を活用して、地域の文化・伝統を語る「ストーリー」としてパッケージ化し、国内外へ発信することで観光振興や地域活性化を図ることを目指し、文化庁が認定している。

海を越えた鉄道〜世界へ  つながる鉄路のキセキ

 古来、日本海側の物資は敦賀から琵琶湖を経て京都・大阪に運ばれていたが、その道は峠を越えなければならず、800年も前の平清盛の時代から運河建設計画が浮かんでは消え、実現することはなかった。明治2年、日本海と太平洋をつなぐ国家プロジェクトとして、琵琶湖—敦賀間の鉄道敷設計画が動きだし、鉄道の将来性を確信した長浜の商人たちがいち早く誘致に動き、長浜が琵琶湖側の拠点となった。

 柳ヶ瀬トンネルなどが整備され、急こう配の登坂に耐えうるD51形蒸気機関車が登場した。D51は日本で最も量産された機関車でそのサイズは小刀根トンネルに合わせて設計されている。小刀根トンネルは現存し、レンガ積みの壁面など当時の技術を間近で見ることができる。

 明治15年には長浜駅が開業し、20年には向かいに明治天皇行幸の休憩所として慶雲館が長浜商人によって建てられた。

 35年にシベリア鉄道が開通し、敦賀—ウラジオストクの定期航路が開設されると、敦賀港は日本海側屈指の国際港として発展。45年には東京・新橋—金ヶ崎(敦賀港)—ウラジオストク—ヨーロッパを1枚の切符で渡航できる直通列車「欧亜国際連絡列車」が開業。当時のヨーロッパまでの最短ルートであり、歌人・与謝野晶子がパリへ行き、ストックホルム五輪では金栗四三ら日本選手団が利用した。

 第2次世界大戦中にはリトアニア領事代理の杉原千畝が発給した「命のビザ」を持ったユダヤ人がナチスの迫害を逃れて敦賀に上陸した。敦賀港を望む場所に資料館「人道の港敦賀ムゼウム」が設立され、「命のビザ」の物語をたどって子孫らが訪れている。

2020年6月18日

三田町でコウノトリが巣作り

  人工塔以外で長浜初、高圧線の鉄塔に

 国の特別天然記念物コウノトリが18日、三田町の鉄塔で巣作りしているのが確認された。人工巣塔以外での営巣は市内初とみられる。

 湖北地域には数年前からコウノトリが飛来しており、今年2月ごろから4〜6羽が余呉や小谷山付近でよく目撃されていた。最近は旧浅井エリアで頻繁に姿が見られており、18日朝も新興住宅地「西新三田」で3羽が確認された。

 この3羽は3歳のオスとメス、2歳のオス。付近の高圧線の鉄塔に木の枝などが円盤状に積み上げられた巣のようなものが見つかった。

 日本コウノトリの会の安藤博之さんによると、3歳のメスは昨年も木尾町の人工巣塔で巣作りしたことがあるが、繁殖まで至らなかったという。

 これまで湖北地域では米原市長岡で5年ほど前、巣作りしたことがあるが、強風に煽られ、巣作りを断念したことがある。安藤さんは「このあたり(三田町)はえさが豊富で以前から、コウノトリがよく飛来していたところ。人工巣塔以外、長浜では初の巣作りとみられる」と話している。

 これまで市内で繁殖例はなく、地元からは「長浜から初のコウノトリの誕生なるか」と期待が高まっているが、専門家の見解では、ここでの繁殖は条件的にかなり厳しい模様だ。兵庫県立コウノトリの郷公園によると、現在の巣の完成度は20%程度。「時期的に遅く、抱卵は難しい」と述べ、「営巣は毎年、同じ場所ですることが多く、鉄塔周辺での繁殖は感電や衝突(バードストライク)の可能性があり、鳥たちを守る観点から、巣を撤去しなくてはならない」という。

 しかし、公園の職員は「このあたりがコウノトリの安住地となっているのは間違いない。棲みつくかも。できれば安全な人工巣塔で営巣してほしい。今回の巣作りは人工巣塔での営巣や来季の繁殖につながる」と話している。

2020年6月15日

オンラインで合同就職説明会

湖北の22社  Zoom使用し 手探りで

 新型コロナウイルスの感染防止のため就職活動の合同説明会が相次いで中止となる中、長浜商工会議所などが13日、ビデオ会議システム「Zoom」を使用したオンラインでの説明会を開いた。対面での説明が難しい状況が続く中、企業の担当者がパソコンの画面越しに会社の魅力をPRし、学生側も「やっと就活が始まった」と歓迎した。

 合同説明会は商議所と湖北地域雇用対策協議会学卒採用戦略委員会が主催し、当初は3月8日に市内のホテルで開催を予定していたが、新型コロナの影響で延期。4月、5月の開催予定もいずれも延期となったため、急きょZoomを使用したオンライン説明会に切り替えた。

 湖北地域の22社が参加し、14社が自社から、8社が商工会議所内から動画を配信した。扶桑工業の取締役・吉井浩二さん(45)は「オンライン映え」を演出するリングライトを持参するなどZoom対策をしてこの日の説明会に臨み、自社の魅力を画面越しにアピールした。学生は15人程が参加し、「女性でも働ける職場ですか」「採用フローはどうなっていますか」「働いていて良かったと思うことや、大変だと思うことは何ですか」などと質問を寄せていた。

 「普段の合同説明会ではこれだけの学生が集まってくれることはなく、自社の存在を訴えられたのが良かった。社名に『工業』とあると女性はあまり来てくれないが、オンラインなら気軽に参加できるようです」と吉井さん。「質問も普段の説明会より多くあり、オンラインにはオンラインの良さがある」と語っていた。

 学生は延べ225人が参加し、「やっと就活が始まった」と歓迎。画面越しでのやり取りには慣れた様子だったが、中にはカメラやマイクをオフにしていたり、担当者が説明している際中に「退出」したりと、気軽に参加できるオンラインならではの特徴も見られた。説明中に退出が相次いだ企業の担当者は「メンタルをやられる」とぼやき、対面での説明会との温度差に戸惑った様子だった。

 一方的に話したり、画面いっぱいに顔を映したりとZoomの使い方に不慣れな企業は学生の興味を失いやすい反面、画面越しにフレンドリーに話しかける企業の説明会では学生がカメラもマイクもオンにするなど、オンライン対策の技量の差が学生の興味や関心に直結しており、長浜商工会議所は「オンラインの説明会は参加しやすいが、離脱しやすいという点もある。会社の雰囲気、そこで働く人の雰囲気を、画面越しにいかに伝えるのか企業の技量が求められる」と話していた。

2020年6月11日

山路酒造で93年前の新聞

「山東出兵」など軍事色濃く エジソン現役で発明に熱中

 木之本町木之本の「山路酒造」で93年前の新聞が見つかった。1面には日本が中国に派兵した「山東出兵」に関する記事や、横浜港に入港する「陸奥」「長門」などの戦艦の写真が掲載され、当時の軍国主義が色濃く出ている。山路祐子さん(60)は「戦前の日本の姿を知ることができる新聞」と、近く店内で公開する予定。

 家族が今月4日、長年使用していなかった部屋を片付けタンスを移動させたところ、タンスの裏に誰も知らなかった押入れがあり、その中の布団の下に新聞が敷かれていた。

 新聞は昭和2年(1927)6月8日付の大阪朝日新聞。やや黄ばんでいるものの保存状態は良好で、8ページすべての記事を読むことができる。

 蒋介石率いる南京政府と、軍閥・張作霖が実権を握る北京政府との軍事衝突に関するニュースがトップ記事で、双方の対立に日本帝国軍が介入した「山東出兵」により、武漢などで排日の声が高まっていることも報じている。

 また、ロンドンからの「至急報」として、アメリカのパイロット・チェンバレンがニューヨークからドイツへの無着陸の大西洋横断に成功したもののプロペラを破損し、コトブス(ベルリン南方)の沼地に不時着したことを伝えている。

 日本雄弁会講談社(現在の講談社)の広告欄では「発明王エヂソン大立志傳」として、当時80歳のエジソンが現役で発明に熱中していることをうかがわせる宣伝文を掲載している。このほか、菊池寛や吉川英治らの小説も紹介しており、山路さんは「エジソンがまだ現役だったり、過去の小説家が現役で作品を書いていたり、歴史上の1日を感じとれる」と話している。

 山路さんのブログ「酒蔵女将奮闘日記」でも写真入りで新聞の一部を紹介しており、「その当時のことを知る貴重な新聞」「歴史を感じる」などと反響を呼んでいる。

2020年6月8日

かどやのウルトラチーズ復活

本家も太鼓判、懐かしい醤油風味で

 「かどや名物ウルトラチーズを復活!」。つるやパンは9日から元浜町にあった「パンの街かどや」が昭和から平成にかけ、販売していた人気商品を復刻発売する。

 パンは長さ35㌢のビッグサイズ。当時、菓子パンとしては異例の大きさだったため、体操の「ウルトラC」や人気特撮「ウルトラマン」にあやかり、ウルトラチーズという名がついた。

 チーズと醤油の香りが香ばしく、子どもから大人まで愛されたヒット商品で、1977年ごろから休業する2012年まで製造、販売していた。

 つるやパンが2年前、内藤製パンの「ながいパン」を復刻させたところ、ファンの人たちから「ウルトラチーズも食べたい」という要望が相次いだ。

 専務の西村豊弘さんは昔、食べたことがある人たちの記憶を元にウルトラチーズを試作してみたが、思うように仕上がらず、かどやの代表取締役・富田晃夫さんに監修を仰ぐことにした。

 ウルトラチーズは食パンの生地に斜めに15本ほど切れ目を入れ、その上に卵を薄く塗る。粉チーズをふんだんにかけて焼き上げ、すぐに醤油を塗ると、独特の風味を醸し出したという。

 アドバイスを受け、西村さんらは約1カ月かけ、昔の味を再現。「完璧」と富田さんからもお墨付きをもらえた。西村さんは「長浜のパンの誇り。大手では作れない味」と述べ、富田さんも「他の店の商品にここまで愛情を注いでくれるとは。広い心で素晴らしい」と賞賛していた。

 なお、新商品は「ながいながいウルトラチーズ」のネーミングで、まるい食パン専門店(朝日町)、つるや木之本本店で午前11時から販売。1本250円(税込み)。数量限定。問い合わせはまるい食パン専門店℡(62)5926へ。