2020年8月21日

藤田さん サイコロゲーム考案

距離保って楽しくストレス解消

 木之本町黒田の藤田長蔵さん(79)がソーシャルディスタンスを保ちながら楽しめるサイコロゲームを考案した。自らの名を冠した「フジタ天六ゲーム」と銘打って普及を目指している。

 ゲームは90㌢四方のステージの枠内をめがけて1㍍離れた場所からサイコロを計5回投げ、出た目の合計を競うもの。サイコロは4・5㌢角の2種類を同時に投げ、1つは一般的なサイコロと同じく1〜6の目、もう1つのオリジナルのサイコロは7〜10の目と「フジタ天六ゲーム」と記されたコマーシャル面が2つある。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛の中、ストレスを解消できるようなゲームを開発しようと考案した。孫に遊んでもらったり、老人会に持ち込んだりしたところ好評だったことから、より多くの人に楽しんでもらおうと、知人の大工に頼んでサイコロを量産し、ルールを紹介したチラシを作成した。

 藤田さんは「サイコロには香りが良いヒバを使いました。木の香りに癒されながら、子どもから大人までストレスをためずにゲームを楽しんでもらえれば」と話している。オリジナルサイコロは1セット(2個入り)で1680円(税込み)。問い合わせは藤田さん℡090(2046)5356へ。

2020年8月19日

戦争の姿 子々孫々に

元特攻隊員の若林さん訴える

 旧日本軍の元特攻隊員・若林良太郎さん(95)=石田町=が18日、長浜市役所で藤井勇治市長と対談し、「戦争の姿を正しく子々孫々伝えなければならない」と訴えた。

 若林さんは長浜商業学校(長浜北星)を卒業後、学徒動員で川崎市の軍需工場へ。後に徴兵され、3カ月の入隊訓練の後、東京の立川飛行場の航空隊へ配属された。特攻隊員として訓練に励み、沖縄に散った隊長に続いて特攻する予定だったが、出撃命令がないまま終戦を迎えた。

 若林さんは入隊訓練で上官に殴られて奥歯が折れるなど理不尽な暴力が横行した当時のようすについて説明し、「訓練はとにかくお国のため、天皇陛下のためだった」と振り返った。また、軍需工場で一緒に働いていた英国人捕虜が監視官に鞭で打たれていたことを振り返り「それはそれは可哀そうだった」と語った。

 特攻隊員に選ばれた際の心境について「精鋭の特攻隊員に選ばれた以上は必ず死ぬ。それが帝国陸軍の特攻隊員に選ばれたプライドだった。そういう風に洗脳された」と語った。だが、戦況悪化で燃料や食料が不足し敗戦が濃厚になる中、「なんで死ななあかんのか」とも葛藤し、玉音放送に「やれやれと思いました」と語った。

 「軍事教練ばかりで勉強もできず、自由もなく、暗黒の青春だった」と語る若林さん。「戦争は絶対にしたらあかん」と繰り返し訴えた。

 藤井市長は「英霊が祀られている靖国神社に天皇陛下や内閣総理大臣が終戦記念日に行けない。これをどう思いますか」と尋ねると、若林さんは「参拝するのは日本人として当然」としたうえで、特攻隊を作り出したA級戦犯も合祀されていることを疑問視し「分祀すべきと思う」と語った。

 藤井市長は「民主主義の時代に育った若い人に語り続けて欲しい」と話しかけていた。

2020年8月6日

木之本町 安念寺いも観音さんを後世へ

御堂の補修資金をクラファンで公募

 戦乱の時代、先祖によって戦禍から守られた安念寺(木之本町黒田)の「いも観音さん」。老朽化した御堂を直したい、と住民有志がインターネットのクラウドファンディング(クラファン)を活用し、13日から修復資金を募ることになった。

 言い伝えによると、ホトケ様を安置する天台宗の安念寺は神亀3年(726)開基。大化の改新で知られる藤原鎌足に縁がある人物が興したとされ、藤原一族はこの地にとどまり、藤田姓を名乗り、約1300年間、この寺を守ってきた。

 平安時代、栄えていたが、信長の比叡山の焼き討ち(1571)と賤ヶ岳合戦の放火(1583)により、2度、焼失したが、村人たちが御堂から木造菩薩形立像(高さ約150㌢)を救出。境内に池などが無かったため、田畑に埋めて隠し、守り抜いた、とされる。

 戦禍を乗り越えたホトケ様は手足を失い、顔も判別できないほどの姿となったが、村人達は土中に埋められていたホトケ様を掘り出し、近くの余呉川で泥土を洗い清め、仮堂に安置。イモ洗いのように洗い清めたことから村人は「いも観音」と呼ぶようになり、疱瘡、皮膚病を治す「身代わり観音」として信仰している。

 観音堂は昭和8年に総ケヤキ造り、約8畳で再建されたもので、風化が進み、階段や床はカビだらけ。傷みがひどくなっているが、未指定文化財のため、補助金の対象外。修理費(約150万円)は10戸の村人がすべて負担することになる。「安念寺いも観音保存会」では観音ガールの對馬佳菜子さんをコーディネーターに、サイト「CAMPFIRE」のクラファンで資金を募ることにした。

 代表の藤田道明さんは「若者が減っており、これまでのように我々で守り続けていくのは難しい。後世につなぐためにも皆さんの支援をお願いしたい」と協力を求めている。

 募集期間は13日から10月31日まで。3000円〜5万円のコースがあり、目標額は200万円。返礼品はパンフレット、カードやお守り、黒田産プレミア米など。問い合わせは同保存会・藤田長蔵さん℡090(2046)5356へ。

2020年8月3日

コロナ対策講じながら

今荘観光ぶどう園、5日オープン

 「太陽ぶどう」と呼ばれる大粒ブドウを栽培している今荘観光ぶどう園(今荘町)が5日、オープンする。

 今荘ぶどう生産組合(佐野勝組合長)は約3㌶の畑で減農薬栽培をしている。梅雨入り後は日照不足で生育が悪かったが、ここ数日の猛暑で糖度を一気に増しており、大きい粒もたくさん実っているという。

 園には雨天でもブドウ狩りが楽しめる大型ビニールハウスを設置。「密」を避けた新型コロナウイルス対策やアルコール消毒などを徹底している。開園時間は午前9時から午後5時、入園料は中学生以上1300円、小学生1000円、3〜5歳700円。

◇   ◇

 園入口の直売所では同日から、甘さたっぷりのアーリースチューベンや、さわやかな風味が口いっぱい広がるサニールージュなどが並ぶ。順次、人気のシャインマスカットや大粒系の紅富士、紅式部など計15種が出揃う。

 佐野組合長は「観光会社の間では『太陽ぶどう』として定着している。園、販売とも新型コロナの感染予防を徹底し、お客様を受け入れたい」と話している。9月下旬まで無休。地方発送可。問い合わせは同生産組合℡(74)1322。

2020年7月30日

笑顔が見える立体透明マスク

開伸が開発  飛沫ブロック  防曇加工も

 透明プラスチックケースの製造を手掛ける「開伸」(西上坂町、橋本久司社長)がPET樹脂を使った「透明成形マスク」を地元企業と共同開発し、9月の発売に向けて準備を進めている。

 透明成形マスクは同社が得意とするプラスチックシートの特殊加工技術を活用し、マスク製造のノウハウを持つ橋本クロス(南浜町)、プラスチック樹脂を取り扱うパンテック(大津市)の協力を得て開発した。

 従来の不織布や布マスクの課題である夏場の暑さや呼吸のしにくさを解消するために、透明のPET樹脂を加工した立体構造としている。鼻から口元を覆う形状で、飛沫防止はもちろん、呼吸がしやすく熱がこもらないのが特徴。曇り止めの加工を施している。また、口元が見えることから笑顔などの表情が伝わりやすくなる効果も。現在、特許を出願中。

 新型コロナウイルスの影響で従来の化粧品用のパッケージ需要が激減するなど逆風にさらされる中、同社ではこれまでもフェイスシールドやパーテーションなど感染対策製品の開発に取り組んできた。今回の透明成形マスクも営業課長の戸島章裕さんら若手が「まったく新しい形のマスクを」と約3カ月かけて作り上げた。紙粘土で型を作ってはマスクを成型して試着するなど、昼夜、試行錯誤を繰り返して、完成にたどり着いた。

 戸島さんは「透明プラスチック加工のプロがこだわり、考え抜いた商品」と太鼓判を押し、レジや受付などの接客業、商談の席、教育現場など口元の動きによるコミュニケーションが必要となるシーンでの活用を期待している。透明成形マスクの問い合わせは開伸℡(68)0870へ。

クラウドファンディングも

 

 開伸では透明成形マスクの開発と製造にあたり、現在クラウドファンディング(CF)を実施中。支援金額に応じてマスクを送る。目標金額は100万円。CFサイト「READYFOR」では開発に至った思いや商品の特徴などを紹介している。

 

 

2020年7月27日

長浜産の和紅茶・烏龍茶試飲会、好評

 長浜産の和紅茶・烏龍茶の仕上がりを確かめる試飲会が26日、えきまちテラスで開かれ、約20人の参加者が、さわやかな風味を楽しんだ。

 主催した長浜市地域おこし協力隊の中山恵梨子さん(32)は昨年3月、「在来茶を活用したまちおこし」を任務に隊員に着任。今年5月、地元産の和紅茶と烏龍茶を作ることに成功した。

 緑茶、和紅茶、烏龍茶は同じ茶の木からとれ、発酵具合などにより、違いが現れる。中山さんは数多い市内産地の中から自分の舌で確かめた木之本町古橋の茶葉を用いて、製品化。参加者に飲み比べてもらい、その成果を確かめようと、試飲会を企画した。

 試飲会では中山さんが和紅茶、烏龍茶を開発した経緯などを説明した後、参加者が2つの茶葉が入ったポットに湯を注ぎ、香りや味覚を評価した。

 「和紅茶は風味があって、おいしい。烏龍茶は良い香り。飲みやすい」(湖北町在住、40代女性)、「和紅茶はアッサム紅茶のよう。烏龍茶は葉の水分を軽く飛ばしてしおれさせるがしっかりできている」(東近江市政所の製茶業・佐藤さなえさん)、「和紅茶は中国茶(青茶)のようで苦くない」(高月町高月、柴田麻衣子さん)、「子どもでも飲みやすい」(木之本町小山、久木真子・咲那さん親子)などと、いずれも好評。

 中山さんは今後、産休に入るが、来春から商品化や地域教育、生活文化の伝承に向けた取り組みを始める計画。「発酵具合を変えれば、もっとおいしくなる。来年以降も勉強して頑張ってゆきたい」と抱負を語っていた。

2020年7月22日

えきまちライブラリー誕生

企画第1弾は「勝手にゴツボ×リュウジ祭!」

 えきまちテラス長浜1階のエンガワ・スペース(旧マルシェ内)の一角に、長浜ゆかりの本などを紹介する「えきまちライブラリー」が誕生。第1弾として22日から長浜市出身の漫画家ゴツボ×リュウジさんらの作品を紹介する「勝手にゴツボ×リュウジ祭!」が始まった。

 ゴツボさんは脱力系サッカーマンガ「ササメケ」や最新作の「異世界落語」などで知られる。「ササメケ」は滋賀県立竹生島高校でイタリア帰りの主人公・長浜楽市が繰り広げる青春ストーリーで、舞台や登場人物の名前からはゴツボさんの郷土愛がうかがえる。

 ライブラリーでは、ゴツボさんと、同じく漫画家として活躍する妻のゴツボナオさん、弟のゴツボ☆マサルさんの作品計45冊、「風の谷のナウシカ」(宮崎駿)や「AKIRA」(大友克洋)などゴツボさんのおススメ漫画65冊を並べ、自由に閲覧できる。

 えきまちライブラリーは本を通した交流が生まれるコミュニティスペースを目指し、木之本町大音の出版社「能美舎」(堀江昌史代表)が運営。堀江さんは「本を持ち寄って語り合える場を作りたくて、まずは企画展を始めることになった」「『長浜人の本棚』として定期的に長浜ゆかりの人のおススメ本を紹介できれば」と構想を語っている。

 第1弾を企画するにあたって、単にゴツボさんの作品を展示するだけでなく、インターネット上でフェイクニュースを扱った「虚構新聞」を配信し、ゴツボさんのファンでもある県内在住のUKさんに声をかけて2人の対談を実施。また、UKさんに漫画の書評を依頼し、対談のパネルとともに展示している。堀江さんは「虚構新聞はネット上で人気がある。情報を拡散してもらって、若い人にここを知ってもらいたい」と話している。

 勝手にゴツボ×リュウジ祭!は9月末まで開催。漫画は自由に手に取って読める。ゴツボさんのサイン入り新刊本を抽選で5人にプレゼントする企画もある。エンガワ・スペースの開放時間は午前11時から午後5時まで。火曜定休。

2020年7月18日

中川家住宅能舞台 国登録文化財に

地福寺町の住宅に併設  地域芸能の拠点

 地福寺町の個人宅にある昭和初期の能舞台が国の登録有形文化財に新たに登録されることが決まった。

 登録が決まったのは中川家住宅能舞台と土蔵。能舞台は東京の観世流で修業した中川清氏(1900〜84年)が1931年(昭和6)、自宅に併設した。木造平屋建て切妻造り。舞台の大きさは3間四方で、後部には地元の日本画家が松の絵を描いた鏡板がある。舞台の南と西は見所(観客席)となっている。舞台の床下には陶器製のが6カ所に据えられ、演者の足拍子の音が響きやすい構造。土蔵は明治期の建築で、能の道具の収蔵蔵として使用されてきた。

 能舞台を拠点に清氏と2代目の雅章氏(1930〜2016年)が能楽文化の継承と普及に努めた。また、湖北地域を代表する近代画人の加納凌雲、国友敬三もここで能楽に親しんだ。京都工芸繊維大学の日向進名誉教授(建築史学)は「地域芸能を支えた能舞台と収蔵蔵として、他に類例がなく、建築史上はもとより、地域芸能史上でも貴重な文化財」とコメント。

 近年、能舞台で能楽が演じられることはなく、最近になってクラシックコンサートの会場などとして利用されている。雅章さんの娘で、能舞台を管理する野上寛子さんは「登録を機に活用の機会が増えれば、舞台を造った祖父母にも、維持してきた両親にも喜んでもらえる」と話している。

2020年7月17日

あつまれ!どうぶつの城

18日から 長浜城歴史博物館で特別企画展

 長浜城歴史博物館は18日から、動物をテーマにした工芸や絵画などの作品を紹介する夏休み特別企画展「長浜城夏の動物園〜あつまれ!どうぶつの城」を催す。

 新型コロナウイルス感染症の影響で出かける機会の減った市民や観光客、夏休みを迎える子どもたちに、博物館で動物園気分を楽しんでもらおうと、収蔵品の中から選び出した動物に関する資料41件を展示する。

 江戸期、坂田郡宮川村(現在の長浜市宮司町)にあった宮川藩の6代目藩主・堀田正民(1791〜1838年)の「子連虎図」(縦157・7㌢、横97・7㌢、絹本著色)は中央に親子の虎を描いている。ただ、3頭の子虎のうち1頭はヒョウ柄。朝鮮で霊獣として信仰されていた虎は江戸時代の動物絵画の主要な画題だったが、当時の日本には虎がいなかったため、中国や朝鮮から輸入された虎の絵や、猫を参考に描かれたとされる。また、ヒョウが虎の雌と信じられていたこともあり、ヒョウ柄の子虎が描かれることとなった。

 長浜町神戸(現在の長浜市元浜町)生まれの画家・沢宏靭(1905〜82年)の「兎」(縦130・1㌢、横42・8㌢、絹本著色)はソラマメの花のそばで周囲をうかがう黒いウサギを描いている。ソラマメの淡い緑の葉と白い花に対し、黒色のウサギの存在感が際立つ作品。

 明治・大正期に長浜で活躍した名工・西川亮次の「木彫鯉置物」(全長48・5㌢)は今にも泳ぎ出しそうな躍動感ある作品。大正元年(1912)に農商務省商品陳列館に出品し、同省に買い上げられた。ち密に表現した鱗、長短2対の口ひげなど鯉の生体を見事に写し取っている。

 企画展のタイトルは今、人気のテレビゲーム「あつまれどうぶつの森」を意識して付け、子どもたちに企画展を楽しんでもらおうと展示資料の解説文は分かりやすい表現を心掛けているという。入館料は大人410円、小中学生200円(湖北地域は無料)。午前9時から午後5時、8月30日まで。

 8月1日午後1時半から展示説明会がある。

2020年7月15日

アニメキャラや動物、恐竜など4千点

元浜町に海洋堂フィギュアミュージアムオープン

 長浜市街地で進められている元浜町13番街区市街地再開発事業の中核施設の一つ、海洋堂フィギュアミュージアム黒壁が15日、リニューアルオープンした。

 世界的フィギュアメーカーの海洋堂が40年以上にわたって制作したアニメキャラクターや動物、恐竜などのフィギュア4000点を展示している。展示総数はリニューアル前の約2000点から倍増させた。展示室の入口では人気漫画・アニメ「北斗の拳」に登場する等身大のキャラクターが入館者を出迎えている。

 また、人気アニメ映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の公開を記念した特別展として、作品の名シーンを躍動感とともに精巧に再現したジオラマ約80点も展示している。

 海洋堂創業者で同館の館長を務める宮脇修さん(92)は「ジオラマは動きや物語性がある展示となっている。世界中の人に見に来てもらいたい」と話し、同館支配人の岡本宏一郎さん(52)は「長浜という素晴らしい場所に、素晴らしい施設ができた。いろんな方に楽しんでいただきたい」としている。リニューアル前の倍にあたる年間10万人の入場客を目指す。

 1階がショップ、2階が展示室。入館料は高校生以上900円、小中学生500円。午前10時から午後5時まで。不定休。

2020年7月9日

飲食店支援 714万円集まる

CFで「未来の食事券」 348人が協力

 新型コロナウイルスの影響で苦境にあえぐ湖北地域の飲食店を支えようと、クラウドファンディング(CF)で「未来の食事券」の購入を呼び掛けるプロジェクトが終了。支援金の総額は714万6500円にのぼった。

 プロジェクトは「BUY  LOCAL  BIWAKO  Area  N  #滋賀湖北の食を応援しよう!」。地元でフリーペーパー「WATCH」を発行する江畑政明さん(50)らが飲食店に呼びかけ、5月8日から6月30日まで実施した。

 参加する飲食店の中から好きな店を選んで、支援金額を選択すると、8月1日以降に店で使える食事券が発行される仕組みで、食事券をもらわずに支援するコースもある。当初は300万円を目標としていたが、支援が続々と寄せられて1カ月を待たずに達成。このため、「少しでも多くの店に支援を」と目標を500万円に再設定し、それも大きく上回る結果となった。計348人(地元企業41社含む)が支援し、食事券をもらわずに20万円を寄付する男性もいた。

 支援金からCFの決済手数料10%を差し引いた金額がプロジェクトに参加した53店舗に分配され、支援者には7月下旬までに食事券を発送する。

 CFで飲食店への支援金を募る取り組みは大津や東近江などでも行われているが、湖北の700万円超は他地域に比べ突出した金額。江畑さんは「地域の飲食店を応援する市民や企業の温かい気持ちを感じた。プロジェクトを代表して感謝申し上げます。これからも『3密』を避けながら地域の飲食店に足を運んでほしい」と話している。