24億円投じ宿泊型総合リゾートへ

グランスノー奥伊吹にゲレンデ直結ホテル、来年12月開業

 米原市甲津原のスキー場「グランスノー奥伊吹」を運営する奥伊吹観光は20日、ゲレンデ内にホテルを新設すると発表した。総工費は24億2000万円。日帰り利用が中心だった従来型のスキー場から、「宿泊型総合リゾート」への転換を掲げ、インバウンド需要の取り込みや地域経済活性化を目指す。2027年12月の開業を予定している。

 建設場所は、スキー場のゲレンデベース(入口付近)。ホテルは鉄骨造6階建て、延べ床面積4725平方㍍で、客室54室、定員159人。宿泊者専用駐車場も整備する。施工はオオサワ、設計は湖北設計、昇降機設備はフジテックが担当する。

 最大の特徴は、宿泊客がホテルから直接ゲレンデへ出入りできる「スキーイン・スキーアウト」方式。板を履いたまま滑り出し、そのままホテルへ戻れる設計で、ファミリー層や長期滞在客の利便性向上を図る。

 館内には、自動チェックイン・精算システムを導入。さらに宿泊者専用のリフト自動改札機も設置し、待ち時間軽減や混雑緩和につなげる。最新IT技術を活用した「世界最先端のスキー場ホテル」を掲げている。

 同社によると、湖北地域は自然や観光資源に恵まれる一方、宿泊施設不足が課題となっていた。観光客の多くが日帰りにとどまり、地域内消費の拡大や滞在時間延長につながりにくい状況が続いていたという。また、近年はグランスノー奥伊吹の人気上昇で来場者が特定日に集中し、混雑が課題となっていた。

 ホテル整備により、複数日にわたる滞在型利用を促進し、平日と休日の来場者の平準化を図る。関西・中京圏からのアクセスの良さを生かし、京都、大阪、神戸、名古屋などの都市観光と雪遊びを組み合わせた「都市観光+雪体験」の新たな観光需要創出も狙う。

 インバウンド需要も重視し、外国人観光客向けに「かまくらテラス」など新たな雪体験コンテンツも導入予定。ホテル営業はスキーシーズンを中心とした冬季約150日間を予定している。

 グランスノー奥伊吹は、関西最大級のスキー場として知られ、全14コースと9基のリフトを備える。近年は人工造雪機導入や高速リフト整備、大規模レンタル施設新設など積極投資を進め、2025—26シーズンは11月14日から翌年4月12日まで150日間営業した。

 

 

 

掲載日: 2026年05月21日