「婚活はハートの筋トレ」、専門家が〝脱受け身〟アドバイス
「失敗しても大丈夫。婚活はハートの筋トレです」。20、30代の独身男女を対象にした大規模婚活イベント「恋結びフェス」が3日、北ビワコホテルグラツィエで開かれ、103人が参加した。すぐに男女を引き合わせるのではなく、まず男女別の「婚活作戦会議」でそれぞれの心構えを整えてから交流をスタート。最終的に31組のペアが成立した。
長浜市が、婚活プラットフォームを運営するオミカレと連携して企画した。参加者は長浜市内が約4割、市外が約6割だった。
イベントの特徴が交流前に行った男女別の作戦会議。婚活コーディネーターの荒木直美さんは、婚活の経験が少なく自信を持てない男性も多いとして、まず失敗を恐れないよう呼びかけた。
「婚活はハートの筋トレ」。異性に声をかけ、会話し、気になる相手に意思を伝えることそのものが経験になるとして、「今日やらなかったらいつやるんだ」と積極的な行動を促した。行政主催のイベントで身分証明書の確認も行われていることにも触れ、安心して一歩を踏み出すよう背中を押した。
一方、女性へのアドバイスは全く異なる。テーマは「脱受け身」。相手から声をかけてもらうのを待つだけでは、せっかくの出会いを生かせないとして、「待ってるだけのお姫様になったらもったいないよ」と自分から動くことを求めた。
荒木さんは、婚活では男女の意識や期待にずれが生まれやすいとみる。男性には自信を持って一歩前へ出てもらい、女性には理想や条件だけで相手を判断せず、目の前の相手と向き合ってもらう。「男性は引き上げる。女性には少し階段を降りてきていただく」と表現する。
さらに「飛行機も飛ぶ高度が違えば、出会うことはない」と例え、男女それぞれの「高度」を合わせてから引き合わせることが大切だと説明する。「ただ同じ土俵に上げるだけでは、条件の押し付け合いになってミスマッチが起きる。男女のアプローチは全く違う」とし、双方の意識を近づけてから交流に入ることで、対等で誠実な婚活につながると話した。
作戦会議を終えると男女が対面。10グループに分かれ、職業や出身地、学生時代の部活動などを交えて自己紹介した。クイズやジェスチャーゲームにも挑戦し、会場は次第に打ち解けた雰囲気に包まれた。
交流が始まってからも荒木さんのアドバイスは続いた。女性同士だけで話し込む姿を見ると「目的を見失わないで」と声をかけ、「恋の種はたくさん蒔いてあげましょう」と、多くの相手と話すよう促した。一人になっている参加者にはスタッフに声をかけるよう案内し、交流の輪に入りやすいよう支えた。
その後は専用アプリ「オミカレLive」を使い、気になる相手に「いいね」を送った。フリータイムでは参加者が自ら相手を訪ね、会話を重ねた。
荒木さんが重視するのは、その日にカップルになることだけではない。「出会いがない」と感じている人ほど、自分自身に出会いの機会をつくる必要があるとして、会場に足を運び、異性と話し、「いいね」を送る経験そのものを大切にするよう参加者に伝えた。
彦根市から参加した30代男性は「職場に出会いはない。30代なので結婚し、子どもがほしい」と話した。この男性も、この日のマッチングでカップルが成立した。
最終的に成立したのは31組。ペアになった男女はホテルのチャペルを見学し、2人で鐘を鳴らして記念撮影した。
浅見宣義市長もチャペルを訪れ、成立したカップルに北近江豊臣博覧会の招待券を手渡した。「ぜひデートに使って」と呼びかけ、出会った2人の次の一歩を後押しした。
約3時間前まで互いの名前も知らなかった男女が並んでチャペルの鐘を鳴らす—。市は今回の結果を踏まえ、結婚を希望する若者の出会いの機会づくりや、その後の交流につながる支援を進めたい考え。