2021年3月15日

刈安染「浜ちりめん袱紗」

長浜農高のオリジナル商品、発売

 伊吹山の染料作物として伝わる近江刈安(かりやす)(別名・伊吹刈安)の復活プロジェクトに取り組んでいる長浜農業高校の生徒たちがオリジナル工芸品「長浜浜ちりめん製袱紗(ふくさ)」を開発。インターネットでの注文販売を始めた。

 カリヤスはススキ科の多年草で、各地に自生。天平時代から染料として利用された。中でも伊吹山3合目付近のカリヤスは周りに木がなく、日がよく当り、成長が良く、良質な色素を持っており、発色が良いのが特徴だった。

 平安時代、黄色染料として朝廷にも納められたが、化学染料の普及などで、手間がかかる草木染めは減退し、近江刈安の栽培地や業者も無くなった。同校食糧生産分野の2年生は伝説の近江刈安を復活させようと、調査研究。試行錯誤しながら、きれいな「からし色」に染める方法を編み出した。

 新商品の袱紗(縦横45㌢)は長浜の特産「浜縮緬」を近江刈安で染め上げたもの。独特の風合いが気品あふれ、高級感を醸している。製作した長谷川莉玖君は「商品化できて嬉しい。縮緬は他の繊維と異なり、仕上がり具合が上品。近江刈安の素晴らしさを感じてもらえれば」と話している。

 新商品は米原市商工会のネットショップ「オリテ米原」、米原駅東口の特産品市場「コンセ」で注文できる。3850円(税込み)。

生徒たちが近江刈安の染め物講習

 近江刈安の素晴らしさを知ってもらおうと、同校の生徒たちが14日、米原市の伊吹山文化資料館で染め物講習会を開いた。

 桐畑育実さんら食糧生産分野の2年生7人はこの日、型染めハンカチの作り方をアドバイス。11人の参加者は45㌢四方の絹に貼った型紙の上に型抜きできる防染糊を塗布。洗い流した後、生徒たちが早朝から仕込んだ染料(カリヤス)で染めてもらうと、南天や牛など絵柄付きの黄色いシルクハンカチができあがった。

 桐畑さんは「皆さん、興味を持っておられ、教えがいがあった」と話し、長浜市公園町の藤田美都さんは「朝廷に献上されたほどの近江刈安を実際に見て、ふれることができ楽しかった。完成品は壁に飾りたい」と語っていた。

2021年3月12日

震災を風化させない

近江公民館で復興支援のカルタ大会

 東日本大震災から10年。米原市、近江公民館の放課後児童クラブ「お家笑里クラブ」は11日、福島第一原発事故で避難していた浪江町の浪江・津島小学校の児童たちを応援するカルタ取り大会を開いた。

 同館を運営するNPO法人「おうみ地域人権・文化・スポーツ振興会」(村田輝男理事長)は東日本大震災で被災し、福島県二本松市に避難している両校を支援。児童たちに義援金や新米、運動用具をプレゼントしていた。そのお礼として福島の児童たちから5年前、「なみえっ子カルタ」1組が贈られた。カルタには「笑顔がね たくさん咲くよ 浪江町」「きれいだな 紅白コスモス 町の花」など、祭りや自然、地元にまつわることをまとめている。

 返礼として米原の子どもたちも地元の奉納角力や花嫁行列などを題材にした「福島復興支援カルタ」を作成。3組を福島にプレゼントした。

 毎年、この時期、カルタ大会を開催していたが、昨年はコロナ禍により、中止。今年は震災から10年。風化しつつある震災を忘れないようにと、両方のカルタで遊んだ。

 大会前、職員の世一和加奈さんらが震災を知らない子どもたちに「命の大切さ、家族の大切さを感じ、震災に対する備えを」「まずは自分の命を守り、家族を助けて」などと、アドバイス。カルタ取りでは40人の子どもたちが学年ごとに分かれ、「絶品だ 浪江焼きそば ぜひ食べて」「伊吹山いつもどっしり構えてる」などの読み手の声に合わせ、元気良く札を取り合っていた。

 復興支援カルタを製作した三輪果凜さん(坂田小6)は「一生懸命作ったことを覚えている。震災は想像するだけで怖い」と話していた。なお、浪江町の両校は今年3月で児童がいなくなるため、廃校になる。

2021年3月8日

コロナ禍で「復活」コンサート

独ピアニストの夫婦が初共演

 コロナ禍で長期にわたり帰国できないドイツ人男性ピアニストとその妻で長浜市鍛冶屋町出身の声楽家の支援コンサートが、13、14日午後3時から南浜町のライブ&カフェ「ハウスイゲ」で開かれる。音楽の仕事がない夫婦を支援しようとハウスイゲ盛り上げ隊メンバーらが協力して企画。夫婦は「音楽家としての人生は終わったと諦めていたので本当に嬉しい。私たちの感謝の気持ちを聴いてほしい」と話している。

 夫婦はフロリアン・シャルノフスケさん(40)と真奈美さん(44)=旧姓・草野=。フロリアンさんは2005年にリトアニアのジャズピアノコンクールで2位。13年からはピアニストやアコーディオニストとしてバンドを結成するなど活躍している。真奈美さんは石山高(音楽科)から愛知県立芸大を経て独マンハイム音楽大に留学。オペラなど学んで卒業後はフリーランスの歌手としてドイツ各地で活躍し、現代音楽など様々な歌曲を歌っている。

 夫婦は昨年11月、真奈美さんの父親の体調が悪いためハイデルベルクから父母のいる広島に一家4人で帰国。その後、ドイツはロックダウンで音楽活動が出来ないため戻れず、今年1月からは真奈美さんが育った鍛冶屋町の生家の古民家に移り住んでいる。ドイツでは現在、ロックダウンは一部解除されたが、コンサートは制限されているという。

 2月中旬、仕事がないフロリアンさんの思いを知った地元の男性(66)が仲間に呼びかけたところ、ハウスイゲ盛り上げ隊が立ち上がり、支援コンサートのステージを準備することになった。ハウスイゲ経営の井削小夜子さん(73)は真奈美さんの祖父(元小学校教諭)の教え子で音楽の指導を受けていた。また、盛り上げ隊メンバーの服部美智子さん(67)は音楽家の娘がドイツ人ピアニストと結婚し、逆にドイツから日本へ戻れないため、自身の娘のことのように支援に力を入れている。

 コンサートでの夫婦共演は初めてで、鍛冶屋町で働く鍛冶職人をイメージした新曲演奏や、夫婦でシャンソン曲「オー・シャンゼリゼ」など約10曲を披露する。定員30人。入場料1500円。問い合わせはハウスイゲ℡(72)3138へ。

2021年3月6日

リモート安産祈願、脚光

1週間 本尊に巻き祈祷、郵送OK

 コロナ禍、拝観しなくても祈祷できる西浅井町大浦、腹帯観音堂のリモート安産祈願が人気を呼んでいる。

 本尊・十一面腹帯観音菩薩は姉川合戦(1570年)の際、寺院排除による戦火を免れるため、池に沈められたとされるが、88年後、別の池の底から見つかった。

 泥まみれの菩薩は「さらし」で清められ、その布が腹帯として妊婦に分けられたところ、皆が安産だったとう言い伝えがあり、日本唯一の「腹帯観音」として信仰を集めている。

 現在は無住のため、遠方の人向けにコロナ禍以前から「リモート安産祈願」を実施。式典やお祓いはなく、腹帯や妊婦帯の持参があったり、郵送されてくると世話方が1週間ほど、観音様の腹に巻いて、安産を祈願している。

 このほか、祈願に際し、妊婦さんに「さらし帯にふれてもらう機会を」と1日だけ、妊婦帯の下に巻く短めのさらし帯を提供。妊婦帯のお腹に当たる部分には「十一面観音菩薩像」のプリントサービスも。また、4種の妊婦帯も用意している。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、外出自粛や県をまたいでの里帰りができなくなり、海外や県外からの需要が伸びている。世話方の小川俊之さんは「不思議な力を秘めた観音様。祈願の手法を知らない人も多い。リモートでも十分、ご利益、効果はある」と話している。

 祈祷料は送料込みで5000円。希望日(戌の日)の10日前までに発送し、参拝の場合は事前予約を。問い合わせは腹帯観音℡090(5256)8143へ。

2021年3月4日

ボードゲーム300種 遊び放題

「リスポーン」  6日元浜町に開店

 元浜町の町家2階に約300種のボードゲームが楽しめるスペース「RESPAWN(リスポーン)」が6日オープンする。コロナ禍で「おうち時間」が増える中、ボードゲームの人気が高まりつつあり、スペースを開設した山瀬さん(34)は「ボードゲームというツールを通じて知らない人同士が仲良くなり、新たなコミュニケーションが生まれれば」と話している。

 ボードゲームは電源を使わないテーブルゲームの総称。オセロや人生ゲームなどが知られるが、山瀬さんによると1000作品以上が国内で販売されている。

 山瀬さんは大阪で過ごした大学生時代にボードゲームの面白さ、奥深さに魅了されて以来、こつこつとゲームをコレクションしてきた。2017年に長浜市の地域おこし協力隊員として故郷の西浅井町庄に戻ってからは「都会に比べ遊べる場所がない。ボードゲームであれば、どこでも仲間と一緒に楽しめる」と、さらにのめり込むようになった。協力隊員の任期3年が切れるタイミングでボードゲームを自由に楽しめる場の開設を模索。町家を改修した食堂兼喫茶店の2階を間借りし、念願のボードゲーム場の開設にこぎつけた。

 約22平方㍍のスペースにはテーブル3卓を置き、最大で15人が遊べる。棚には国内、海外のボードゲーム約300種類がずらりと並んでいる。無人島開拓ゲーム「カタン」など世界的に有名なゲームのほか、3月下旬には山瀬さんが企画・監修した新作「オハナラベ」も登場する。

 スペース名の「リスポーン」はゲーム内で倒されたり死んでしまったキャラクターが所定の位置から再スタートすることを意味するゲーム用語で、山瀬さんは現実世界で仕事が大変だったり、嫌な事があった場合に「リスポーンできる場所になれば」との思いを込めた。

 営業時間は平日が午後5時から深夜0時、土日・祝日が正午から深夜0時まで。定休日は月曜と水曜。料金は1時間600円、3時間パック1500円、フリータイム利用が平日2000円、土日・祝日2500円。月間フリーパス(5000円)もある。場所は「さばそうめん食堂@まんぷく丸」の2階。問い合わせは山瀬さん℡080(6214)4932へ。

2021年3月3日

長小生が考えた「牛パン」

16日販売を前に、児童がPOP作り

 長浜小6年生が考案した「ギュギュッと牛パン」が16日から「まるい食パン専門店」(朝日町)で販売される。牛丼の具を丸い食パンで挟んだ斬新なアイデア商品で、3日には小学校に西村洋平店長(36)を招いて、児童が店に飾るPOP広告やポスターの制作に取り組んだ。

 昨年の「総合学習」の授業で6年C組が地域の商店や観光施設を紹介するパンフレットを作った際、同店を取材した児童4人が牛丼の具などを持ち込んでオリジナルのパンを試作したのをきっかけに、同店が商品化を進めてきた。

 看板商品の丸い食パンで牛丼の具とタマゴサラダを挟んで紅ショウガを添える方針で、西村店長はアイデアを出してくれたC組のためにチーズソースで「C」のマークを描くことも考えている。

 この日は6年C組を訪れた西村店長が「店では思い出パンとアイデアパンを大切にしています」と店の方針などについて説明した後、「牛パン」を宣伝するPOPやポスターのデザインを児童に依頼。「商品化するまでのストーリー、商品内容、特徴を分かりやすく紹介して欲しい」と話していた。

 児童は班ごとに分かれてキャッチコピーを考えたり、商品を紹介する文章を相談したりしていた。

 「牛パン」のアイデアを出した谷村めいさん(12)ら4人は「牛丼の具はご飯にもパンにも合う。ボリュームもある」と語り、商品化されることに「6年生最後の記念になるので嬉しい」と話していた。

 なお、「牛パン」は16日から30日までの期間限定販売。価格未定。

2021年3月2日

近江牛カレー、沸騰中

欧風食堂ビストロさくらYOGO

 「どこにもない味を」—余呉町下余呉の欧風食堂「ビストロさくらYOGO」(内田喜代美オーナー)は食材にこだわった家庭料理を提供。グルメをうならせている。

 男性のベテランシェフは1970年の大阪万博をきっかけに料理の道に入り、その後、大阪のリーガロイヤルホテル、都ホテルなど一流ホテルで約20年間、腕を磨き、独立。料理店や食品会社などを経営していた。

 しかし、仕事に追われる毎日や都会の雑踏から逃れたいという願望、自給自足の生活と「奥琵琶湖」という響きに憧れ、10年前、内田さんともに余呉に移住。2年前、空き家を改修して同店を開業した。

 木の温もりを感じる店内ではフレンチ出身のシェフが地元の有機栽培、無農薬の野菜や米を使い、ロールキャベツやハンバーグなどの家庭料理を提供。近くの余呉湖を訪れる観光客やリピーターらの人気スポットに。

 メニューでイチオシなのが「近江牛カレー」(1600円)。肉は「トモバラ」の部位を使っており、フォンドボーをベースに隠し味の果物や野菜などを入れ、コリアンダーなど20種のスパイスをブレンド。赤ちゃんを育てるように、愛情を込め、やさしく煮込んだり、寝かしたりして約1週間かけ、熟成させる。

 オーブンで焼いたカレーを陶板皿に盛って出すため、マグマのように表面が「グツグツ」した状態で、熱々。陶板が遠赤外線を発しているので、スパイシーなカレーがまろやかな風味になっている。

 内田さんは「見た目より辛くなく、女性や子どもでも楽しめる。どこにもない味が自慢。ジビエやコース料理もあり、ゆったりくつろいでしてほしい」と話している。営業は午前10時から午後3時、金土日と祝日。問い合わせは同店℡(50)4134へ。

2021年2月26日

国友鉄砲の創始は浅井氏

太田さん、「室町幕府説」を覆す

 鉄砲のまち、国友のルーツに新説—長浜市の学芸専門監・太田浩司さんは、このほど室町幕府からの発注を起源する説を覆し、地元の戦国武将・浅井氏が鍛冶を配置したことが創始とする歴史論文を発表した。

 これまでの研究では古文書「国友鉄砲記」の記述を元に、天文12年(1543年)、種子島に鉄砲が伝来した翌年、室町幕府、足利将軍家からの命により、刀鍛冶が多く存在した国友村で鉄砲作りが始まったとされ、さきのNHKの大河ドラマ「麒麟がくる」でもこの設定で描かれていた。

 しかし、太田さんはこの説だと「作り始めたのが早過ぎる」「全国に刀が1本も残っていない」などと疑問を抱き、古文書や史料を再検証。戦国時代、地元を治めていた浅井長政(1545〜73)が意図的に国友で鉄砲を作らせたことを明らかにした。

 国友村は浅井氏全盛の頃、小谷城の第二城下町だったとみられ、小谷道(現在の県道伊部・近江線)により、城との流通ルートが確立されていた。浅井氏は町場であった国友村に職人を集め、鍛冶集団を形成。小谷落城後は豊臣秀吉、石田三成らが「戦場になくてはならない武器」として鉄砲を大量発注。大坂の陣などでその威力を発揮し、勢力を伸ばすとともに、国友村も隆盛を極めた。

 太田さんは、大河ドラマ等の「物語」に対して、「歴史学者として、あえて学術論文に」して史実をまとめ、専門誌「銃砲史研究」(日本銃砲史学会)第391号に発表した。 

2021年2月24日

待望の新酒 笑顔で乾杯

米原の地酒プロジェクトで試飲会

 米原市商工会が中心となって取り組んでいる地酒復活プロジェクトで、新酒「花乃伊吹」が出来上がり、22日、関係者が試飲会を開いた。

 米どころの米原ではかつて多くの蔵元があったが、日本酒離れから現在は一軒も残っていない。このため、商工会の呼びかけで米原らしい地酒を復活させようと昨年2月にプロジェクトを始め、加勢野の農家・中川薫さんが酒米「吟吹雪」を栽培し、伊吹山の伏流水を使っている長浜市榎木町の佐藤酒造が仕込みを担当していた。

 グリーンパーク山東内のグランエレメントで開かれた試飲会には商工会の日向寛会長、平尾道雄市長、中川さんら関係者が集い、火入れ前の「生原酒」を試飲した。佐藤酒造の佐藤硬史社長は「米のうまみ、ふくらみがしっかりあり、初回としては良い味を出せている」と語った。

 日向会長は「昨年2月に計画を立て、わずか1年で日の目を見ることができた。伊吹の名を冠したお酒が完成して嬉しい」と喜び、新酒の出来について「女性が喜びそうな甘みがある」と話していた。平尾市長も「待望の地酒ができ、誇り高く思う。柔らかな味で食事に合いそう」と感想を語っていた。

 なお、花乃伊吹の販売開始は4月下旬を予定し、1100本限定となる見込み。

2021年2月22日

旅館甲子園でグランプリ

創業5年目「グランエレメント」

 米原市池下のグランピング施設「グランエレメント」(草野丈太社長)が17日、東京で開かれた「第5回旅館甲子園」決勝大会でグランプリを受賞した。

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)青年部が主催する「旅館甲子園」は若手経営者らが働く魅力や経営理念、おもてなしへの思い、業界の地位向上など、旅館のさまざまな魅力を発表する場。

 全旅連に加盟する約1万5000軒の宿の中から、今回は117施設がエントリー。1次審査で15施設まで絞られ、歴代会長や業界代表者による2次審査を通過し、グランエレメント、ホテル楊貴館(山口県)、テラス御堂原(大分県)の3組が決勝大会に進出した。

 決勝では代表者がステージ上で、独自のおもてなしや企業理念を伝えるプレゼンテーションを展開。草野社長は自らが実践してきた「チェンジ&チャレンジ」をテーマに「無理のない観光」をアピール。施設を一緒に築き上げてきた若手従業員からの応援動画や施設を愛用している芸能人からのメッセージを流すなど工夫を凝らした。

 グランプリは審査員と参加者の投票で決まるが、今回は「三者三様に個性が光る取り組み」と評価され、決勝に進出した3施設ともがグランプリを獲得した。

 草野社長は「受賞は大変嬉しい。温泉旅館でもない創業5年目の新参者がコロナ禍の中、壮大な挑戦を続けてきた。これまで施設を支えてくれたすべての人たちに感謝したい」と喜んでいた。

 【グランエレメント】奥伊吹観光が2017年6月に開設した施設。キャンプの楽しさとホテル並のゴージャス感を兼ね備えた「グランピング」により、新スタイルのアウトドアが体験できる。シャワー・トイレ付きのレインドロップテントをはじめ、全15室がある。シーズン中、約1万人の利用があり、90%の稼動率を誇る。

2021年2月19日

透明感が魅力の雛まつり展

黒壁で  3月3日まで

 黒壁ガラス館の仮店舗で3月3日まで「春の訪れ 黒壁ガラスの雛まつり」が開かれ、大小約200点のガラスのひな人形が展示されている。

 黒壁の職人や全国のガラス作家が手作り。手のひらサイズの可愛らしい作品から、作家が技術を駆使して作り上げた逸品まで多彩な人形が並んでいる。

 毎年恒例の展示だが、今年は新型コロナウイルス感染拡大に伴う近隣府県での緊急事態宣言発出を受けて来場者が激減。ただ、「初節句のお祝いにしたい」などとしてインターネットでの販売が好調で、1月は前年の3倍、2月は2・5倍の売上という。

 黒壁は「ガラスの透明感と、作家ならでは表現方法が魅力。スペースを選ばずに飾れるので、ガラスのおひな様を眺めておうち時間をゆったり過ごしてもらえれば」と話している。

 展示会場は改修中の黒壁ガラス館の斜め向かいの仮店舗。平日は午前11時から午後4時、土日・祝日は午前10時から午後5時まで。無休。

 また、黒壁体験教室では3月3日までクリスタルボールを使った「お雛さまのガラス作り体験」を開催している。土日・祝日のみ。問い合わせは黒壁体験教室℡(65)1221へ。

2021年2月17日

動画でPR 長浜の子育て環境

 新型コロナウイルス感染症の拡大で子育て世代の交流の機会が減る中、子育ての孤立を防ごうと、長浜市子育て応援フェスタ実行委員会(村山さおり会長)が子育て応援動画を作成し、17日から動画共有サイト「ユーチューブ」で公開を始めた。

 同実行委では11月の第3日曜の「家族の日」にイベントを実施しているが、今年度はコロナ禍の影響で見合わせ、代わりに長浜市での子育てが楽しくなるような動画を作った。

 動画はぎっくり腰になった母親の看病のため妻が実家に帰ったことで、夫が2歳の娘と一緒に留守を任されるストーリー。これまであまり子育てに参加してこなかった夫が子育て支援センターや地域住民に助けられながら長浜市の子育て環境について知る様子を描いている。演劇を通じて長浜を盛り上げる活動に取り組んでいる磯崎真一さん(41)と長女・真澪ちゃん(2)が父子を演じている。

 地域住民から手軽な離乳食作りを教わる「家族のごはんと離乳食」(第2話)、地域の子育て支援センターで実施している託児サービスについて説明を受ける「パパママ・リフレッシュ託児」(第4話)、ヤンマーミュージアムを訪ねる「長浜のお出かけスポットで遊ぼう!」(第5話)など、計5話で構成されている。

 実行委事務局の市子育て支援課では「子育ては1人でするのではなく、行政や市民団体、地域住民も応援していることを動画を通じて知ってもらい、子育ての喜びや楽しさを感じてもらえれば」と話している。

 動画は長浜市の公式動画チャンネル「はま〜るtb(https://www.youtube.com/channel/UC-rbyF9YsVkTFAz95MoMgrA/featured)」で公開している。

2021年2月16日

東草野の竹刀製造道具

県の指定有形文化財に新指定

 県は16日、県指定有形文化財に米原市の「東草野の竹刀製造用具および製品」など9件を新たに指定した。

 新指定されたのは米原市の甲賀、甲津原を中心に大正から昭和60年代にかけ、盛んに行われていた竹刀作りに関する道具と材料、製品など約200点。

 竹刀は江戸中期、現在のような形になったとされ、東草野で製造が始まったのは大正時代。甲賀の池田九右ヱ門と息子の政太郎が京都深草で修業し、日露戦争後、その技術を故郷に持ち帰ったのが始まり。

 奥伊吹にあるこの地域は積雪が多く、竹刀作りは冬の間の仕事だったが、昭和14年ごろには主要産業だった炭焼きよりも安定した収入源となった。

 戦後、GHQの剣道禁止令により、製造は一時途絶えたが、中高等教育で剣道が復活すると、需要は急速に拡大。甲津原にも生産者が現れ、昭和40年代前半にピークを迎えた。

 同後半からは機械製の竹刀が登場し、安価な輸入品やカーボン製の竹刀が普及し、需要は減少。昭和60年代に入ると、竹刀作りは自然消滅した。

特徴的な道具の数々

 竹刀は家内制手工業で、基本、すべての工程を1人で行う。材料の竹は京都などから持ち込まれ、完成品は京都や名古屋などに出荷。問屋で鍔や柄の皮など付属品が取り付けられ、「行光」など出荷先のブランドとして販売された。

 竹刀は先が細く、胴周りにかけて太くなり、柄先が細く、4枚の割竹を合わせることで、1本が形作られる。製造は竹を加工し、調整し、仕上げる工程と成形した竹を組み合わせ、竹刀に仕上げる工程に大別される。

 文化財に指定されたのは竹を削るための特殊な小刀などが中心。タメボウ(ため棒)は樫の木の板に溝状の切り込みを入れ、火鉢であぶった竹を矯正する道具で、竹刀製造で最も特徴的な用具。

 現在、地域内で唯一、技術を継承している池田光信さん(78)は「段々と廃れてゆく仕事。文化財に指定されたことはありがたい」と話し、文化財の担当者は「用具は山村における生業のあり様を示す貴重な資料。県外との流通や雪深い場所で生活を支えていくために竹刀の製造を選んだ地域の特色を表している」と語っている。

 昨年12月18日、県文化財保護審議会から知事へ答申を得た絵画1件、彫刻2件、工芸品1件、書籍・古文書1件、考古資料1件、有形民俗文化財2件と母屋が追加指定された江戸初期の名勝「赤田氏庭園」(長浜市太田町)1件の計9件を指定。県指定有形文化財は計515件となった。

2021年2月12日

車椅子ユーザーにやさしいスカート

マルチスイッチ、湖北みみの里とコラボ

 車椅子に乗ったまま着付けができる振袖を開発した余呉町椿坂の「マルチスイッチ」(木村寛子代表)は、車椅子ユーザーでも脱着しやすいひざ掛けタイプのスカートを考案。12日、共同開発した聴覚障害者就労施設「湖北みみの里」(米原市宇賀野)でお披露目した。

 カジュアルスカート「スワリオン」はエプロンのように紐で結ぶ「ひざ掛けタイプ」とサイドにチャックがある「巻きスカートタイプ」があり、いずれも座ったままで着脱ができる。

 木村さんは脳性まひで生まれつき体が不自由で、車いす生活をしている。社会福祉士の資格を持つことから昨年4月、地域の女性障害者らとともに輝く生活が送れるよう、「マルチスイッチ」を発足。車いすユーザー用のフォーマルウェアの開発、貸し出しなどをしている。

 木村さんは女性の車椅子利用者の多くがひざ掛けをしているのに気付き、昨年6月、「座ったままの状態がきれいで、まるでスカートを履いているような衣服を」と、「みみの里」で縫製技術を持つ野利田信子さんと中嶋眞弓さんに製作を相談。車椅子でも▽トイレがしやすい▽機能性がある▽きれい▽エプロンのようなシルエットにならない—スカートを開発した。

 この日、お披露目されたのは5着のスワリオン。どれも可愛くておしゃれなデザイン。野利田さんは「幾度も協議を重ね、ようやくできた。成功したと思う」と話し、木村さんは「このスカートを広め、車椅子ユーザーの外出を応援したい」と語っていた。

 木村さんたちは今後、夏向けの衣装などを開発する計画。フォーマルウェアはレンタル。スカートは販売している。問い合わせはマルチスイッチ℡080(9306)7227へ。