2019年7月20日

長浜北星 相撲でインターハイ出場

団体の部では73年ぶり、復活3年目で

 今年で復活3年目を迎える長浜北星高校の相撲サークルが26日から沖縄県で開かれるインターハイに個人、団体の両部門で出場する。団体での全国大会出場は73年ぶりとなる。

 同校の相撲部は長浜商業学校時代の1946年(昭和21)に全国大会に出場した記録が残っているが、いつ廃部になったのかは不明で、関係者によると少なくとも40年以上前に廃部となっていた。

 2016年に幼少から相撲競技に取り組んできた田中英司郎君(3年)が同校に入学したのを機にサークルとして復活した。昨年には国体優勝・準優勝などの成績を残している日体大相撲部出身の教諭・橋本拓実さんが同校に赴任し、サークルの顧問に就任。さらに伊谷孝太君(2年)が入部した。

 今年の県大会個人の部では田中君が優勝、伊谷君が3位となり、それぞれインターハイの出場権を獲得。また、3人制の団体の部にも、あらかじめ1試合を不戦敗として2人で出場。栗東と八幡工業のレスリング部を破り優勝した。

 実は、団体の部では昨年も県大会で優勝したが、部員が2人しかいなかったため、5人制となるインターハイは出場を辞退するしかなかった。しかし、今年は当初マネージャーとして入部した松田悠靖君(1年)と高泉康生君(同)が急きょ選手としてインターハイに出場することを決意。2人とも長浜西中アメフト部員だったこともあり、体格は十分。目下、試合に向けて猛練習に励んでいる。

 主将の田中君は身長180㌢の長身ながら体重は83㌔しかなく、100㌔超の選手がひしめく全国の舞台では小柄。スピードを生かして攻め続け、体格差を補いたい考え。「個人の部でのインターハイ出場は3回目だが、過去2回は予選突破できなかった。最後の大会なので決勝トーナメントを目指したい」と意気込んでいる。

 また、団体の部には4人で出場するため1試合が不戦敗となる。先鋒を田中君、次鋒を松田君、副将を高泉君、大将を伊谷君が務め、田中君は「先鋒で勝利し、その勢いを後輩につなげたい」と話している。

 顧問の橋本さんは「田中は体の使い方がさらにうまくなれば、体の大きい選手にも対抗できる。スピードがあるのが強み」と語り、「伊谷は真面目に愚直に取り組んでいる。押し相撲を貫いてもらいたい」と期待している。

2019年7月16日

今が見ごろ、田んぼアート

虎御前山「SL北びわこ号」、米原市高番「ホッケー」

 湖北地域2カ所の「田んぼアート」が見ごろを迎えている。

 虎御前山近くの水田では巨大な「田んぼアート」がくっきり浮かび上がってきた。

 虎姫地域づくり協議会は、約6800平方㍍の水田を巨大キャンバスに見立て、虎姫中学校の生徒や長浜バイオ大学の学生、一般ボランティアの協力で、5種の稲を使い分け、観光列車「SL北びわこ号」(約3800平方㍍)と厄よけのお札に登場する平安時代の僧「角大師」(約3000平方㍍)を描き、「SL北びわこ号」「角大師の里」「令和元年」の文字を入れた。

 アート作りは今年で7年目。同協議会は「今が一番、鮮やか。見ごろは7月下旬ごろまで続く」と話している。なお、田んぼアートは虎御前山、中腹の展望台から一望できる。

◇   ◇

 米原市高番の田んぼではホッケーを描いた「田宴アート」が見ごろとなっている。

 農事組合法人「エコファーム高番」(北川恵三組合長)は11年前から地域活性化の一環として、稲で巨大絵画を描く「田宴アート」を行っている。

 今年は2020年、東京オリンピック、パラリンピックに向け、米原市がホストタウン事業に取り組んでいることから、市ホッケースポーツ少年団、伊吹山中、伊吹高校ホッケー部の部員が田植えに協力。

 5種類の苗を使い分け、水田約30㌃に日本チームとニュージーランドのホッケー選手がプレーしている様子を表現。両国の国旗と「WELCOME」の文字を記した。

 北川組合長は「これからが見ごろ。まちおこしに繋がれば」と話している。

2019年7月12日

長農・北星・虎高、3校タッグで特産品開発

今秋のトマトソース発売に向け、始動

 長浜市内の3高校がタッグを組み、6次産業化施設でとれた作物を利用した特産品開発プロジェクトが始まった。プロデュースするオリジナルトマトソースは今秋の発売を目指している。

 プロジェクトは長浜農業高がトマトソースの製造、長浜北星高が商品のラベルやPRポスターの制作を、虎姫高の新聞部が新聞による情報発信を担うというもの。3校合同プロジェクトは初の試み。

 長浜市は小谷城スマートIC(小谷丁野町)の周辺を6次産業拠点と位置づけ、地元の湖国農産が約140平方㍍のビニールハウスでトマト400株を養液栽培している。特産品用には約150㌔を出荷する。

 長農では200CC入り瓶で150〜200本を作る予定。各校では10月20日のイベント会場での発売を目指し、活動を続ける。

 11日には栽培現場の見学会があり、長農の食品科農産物利用分野、北星の流通マネジメント系列の2、3年生計26人が農場長の脇坂良平さん(68)から、トマトを育てる上での苦労話などを聞き、JA北びわこの担当者からは「6次産業化施設内で栽培しているメロンの特産品化も考えてもらえれば」と提案を受けていた。長農2年の河添愛梨さんと細井美羽さんは「トマトのピンクっぽい色や強い酸味を生かして、ピザやパスタなどに合うソースになれば」と話し、北星3年の赤居虹星さんは「形がきれいなものばかり。イメージを大切にし、これからデザインを考えたい」と語っていた。

2019年7月11日

2組が近畿大会に出場

バドミントンクラブ「サンライズ」

 長浜市のバドミントンクラブ「サンライズ」に所属する広部大輝君(長浜北6年)・菖蒲池泰成君(同)ペアと山根脩人君(同)・永松大弥君(同5年)ぺアが近畿大会に出場することが決まった。広部・菖蒲池ペアは3年連続。

 4人は7日、185人が参加する全国小学生バドミントン選手権大会県予選(ダブルスの部)に出場。男子6年生以下の部で広部・菖蒲池ペアは優勝、山根・永松ペアは3位に入賞した。

 広部・菖蒲池ペアは4年の時からダブルスを組み、3位、準優勝、優勝と成績を順に上げて出場。「普段の練習をしっかり、一生懸命した成果。本番でも全力を出し切り、3位以内を目指したい」と意気込む。

 山根・永松ペアは近畿大会、初出場。パワーとコンビネーションが武器で「勝てるように練習を重ね、初戦突破を目指したい」と話している。

 2組は県代表として9月7日、兵庫県加古川市で開かれる近畿大会に出場。3位までが全国大会へと駒を進めることができる。

 サンライズは2013年、県強化部でも指導をしている広部和成さん(39)=三ツ矢元町=が立ち上げたクラブチーム。長浜北小体育館で小中高生約50人が週2回、練習をしており、生涯スポーツの普及拡大に貢献している。現在、クラブ員を募集中。

 問い合わせは広部さん℡080(1509)0095へ。

2019年7月8日

餅の井と世々開長者

中野町の古民家で歴史企画展

 NPO法人「自然と歴史ロマンの会」(丸山竜平理事長)は、中野町の古民家「世々開の館」で、伝説の用水路「餅の井」にスポットを当てた企画展を開いている。

 中野の農民たちは昔、夏場の水不足に悩まされていた。約10㌔上流の高時川から水を引くことを考え、この思いを地元の豪族・世々開長者が浅井久政らに伝えた。

 高時川には木之本町古橋の井明神橋を挟み500㍍の間に6つの井堰があった。水不足を解消するには最上流に堰を設けることが不可欠と考えた長者は約半世紀前、この地を支配していた井口に許可を求めた。長者は井口から課された餅など牛千頭分の荷物の献上など、無理難題をクリアし、最上流に井堰を造ることが許可され、「餅の井」と名付けられたという。

 工事に際しては村と村の間で調停が行われ、困難な掘削に対して多大な労力や資金が注がれた。その介あり、用水は確保できるようになったが、干ばつになると、かんがい時の決まりとして堰の一部を切る「井落とし」が行われた。

 企画展では「世々開長者」や「餅の井」の歴史にふれながら、取水口「頭首工」(木之本町古橋)から中野までの流路の写真、解説パネルなど約100点を展示。先人の偉業を顕彰している。

 会場は専宗寺向い。午前9時から午後4時、14日まで。無料。問い合わせは横田さん☎090(9095)1914。

2019年7月6日

賤ヶ岳リフト、新装オープン

地元待望、若者・女性もターゲットに

 賤ヶ岳リフトが6日、リニューアルオープン。この日、木之本町大音のリフト乗り場で開場式が開かれた。

 リフトは午前9時から午後5時(11月は4時)、12月1日まで運行。料金は従来と同じく中学生以上片道450円(往復900円)、小学生250円(500円)。

 リニューアル特典として今シーズン、利用者には「賤ヶ岳の絶景」「羽柴秀吉の家紋」が描かれた2種類のオリジナルうちわ、いずれかをプレゼントする。問い合わせは賤ヶ岳リフト☎(82)3009へ。

早期再開望む声、奥伊吹観光名乗り

 リフトは昨年3月23日、大雨で中腹の大量の土砂が崩落し、運行が不可能に。また、利用者はピーク時の2011年、約3万7000人余りいたが、17年は採算ベース(2万人)を割り、1万7000人まで落ち込んでいた。

 復旧工事もされず、昨シーズンを棒に振り、今シーズンに入っても再開のメドが立たないまま。地元や観光関係者からは早期再開を望む声が出ていた。

 運営していた近江鉄道は地元と再開に向けて、協議を進め、その中で譲渡を模索。新たな先として米原市甲津原の奥伊吹観光(草野丈太社長)が名乗りを上げた。

 奥伊吹観光は奥伊吹スキー場やグランピング施設「グランエレメント」の運営しており、現場で培ったノウハウを活用して、賤ヶ岳リフトを運営することに。崩落現場の復旧工事や眺望を確保するための雑木伐採などは同社のグループ企業「草野組」が担当した。

「地域の活性化に貢献したい」

 賤ヶ岳リフトの利用者の週末の利用者は約4割がシニア層。平日になるとさらにその傾向が強まり、9割を占める。

 奥伊吹観光は利用客の増大を図るため、女性や若者をターゲットにしたPR作戦を展開。看板を一新し、ホームページやSNSで情報発信。山頂テラスの開発やアスレチック施設の整備なども検討している。

 この日の開場式で、草野社長は「一旦、賑わいが途絶えたリフトの再開は難しいと思ったが、山頂に登り自分の目で確かめて『きれいなビューを何とかしたい』という衝動にかられた。地域の人に気軽に来てもらえるようにし、ミレニアム世代のコンテンツ作りをしたい。安全最優先に運行し、地域の活性化に貢献したい」と抱負を述べた。