2019年10月19日

MOA湖北児童作品展

上野心陽さんら、奨励賞に

 MOA美術館(岡田茂吉美術文化財団)などが主催する湖北児童作品展の審査がこのほど行われた。

 長浜、米原市内の小学校24校と2つの絵画教室から絵画1265点の応募があり、全日本こども美術会会員の西川淳子さんら4人が審査。特別賞12点、金賞14点、銀賞20点、銅賞36点、入選161点を選んだ。

 入選以上の作品は11月3、4日、長浜文芸会館で展示する。入賞者は次の皆さん。

 【特別賞】▽MOA美術館奨励賞=上野心陽(長浜北1)、寺田昊生(びわ南3)、寺田悠希(同5)▽県芸術祭奨励賞=笹原瑛人(長浜5)▽県議長賞=伴野衣理(南郷里5)▽長浜市長賞=中川寧彩(長浜4)▽米原市長賞=松尾春奈(伊吹5)▽長浜市教育長賞=大橋佳来(長浜北1)▽米原市教育長賞=岩瀬ふく(米原3)▽長浜文化スポーツ振興事業団理事長賞=岸田瑞妃(朝日6)▽中日新聞社賞=坂口礼(長浜2)、MOA美術館湖北児童作品展奨励賞=大﨑花奈(稲枝西1)。

 【金賞】西川市乃(大原1)、佃璃温(長浜1)、太田櫂心(山東1)、西川晟矢(長浜南2)、中川元椛(同)、中田湊(長浜2)、千代鶴幸希(南郷里2)、葛川菜七子(長浜北2)、平山夏樹(長浜2)、寺田宙(同3)、杉野純誠(速水3)、堺愛佳(鳥居本5)、平山志菜(長浜6)、市江彩花(同)。

 【銀賞】安田識央里(山東1)、柴田歩佳(南郷里2)、野一色梨心(大原2)、上羽晴(長浜3)、国友彩紗梨(長浜北3)、瀧歩未(米原3)、水上陽南(七郷3)、大橋由菜(長浜北4)、二宮柚(長浜4)、平野静菜(同)、山田さくら(神照4)、廣木瑞希(同)、常木穏(長浜南5)、伊藤碩我(びわ南5)、上羽礼皇(長浜6)、松宮愛純(同)、大澤しずく(同)、二宮碧(同)、森川恭冴(春照6)、坂口瑠菜(長浜6)。

 【銅賞】山口縁之助(息長1)、米田蘭音(大原1)、北川愛桜(息長1)、中川耀太(山東1)、秋野大地(びわ北1)、桐畑佑麻(息長1)、松永吏駒(山東1)、山脇周也(息長1)、箕浦杏(山東1)、黒嶋菜々花(長浜北1)、福島心月(南郷里2)、内藤沙羅(大原2)、池野結香(長浜南2)、奥田菜々美(同)、阪本蘭(南郷里2)、瀧上咲萊(長浜南2)、大橋楓(同)、蓮元宗(びわ南2)、西川泰晴(長浜2)、瓦林湊(息長2)、鳥居虹心(長浜北2)、川上煌冬(長浜南2)、藤井凛心(南郷里2)、吉田絢寧(大原2)、三和田蒼依(南郷里2)、宮田楓雷(同)、武田琉空(長浜南2)、木田貴飛(息長2)、服部美月(速水3)、田中美森(神照3)、高木壯叡(南郷里4)、古川碧仁(同)、大橋怜奈(長浜5)、川﨑小百合(北郷里6)、岩田剛弥(米原6)、宮川和己(長浜北6)。

2019年10月17日

電動車イスのマネージャー、エースとの約束守り

伊香高野球部の山本君、全力で応援

 秋の県大会で22年ぶりにベスト4入りした伊香高校野球部。スタンドには電動車イスの生徒がチームメイトとの約束を守り、いちずに応援し続けていた(以下敬称略)。

 重度の障害を持つ山本陸(17)=彦根市西今町=は脳性マヒで、手足が自由に動かない。中学の時、電動車イスサッカークラブの仲間から「教師との距離が近く、周囲の人が優しい」と伊香高の評判を聞き、進学しようと考えた。しかし、南彦根駅から電車で通うことになる。学校も小高い丘の上にあるため、親たちは賛同しなかったが、説得し、入学することができた。

 中学まで特別支援学級に入っていたため、ほぼ1人ぼっち。高校に入ってからは野球が好きだったせいか、部員たちとは話があった。中でも同じクラスの隼瀬一樹とは仲が良く、野球部に入るよう、薦められた。

 「周りの迷惑になる」と辞退しようとしたが、「甲子園に連れていくから、スタンドで応援してくれ」(隼瀬)「甲子園でも、どこでも応援しにいく」(山本)と約束を交わし、小島義博監督や部員たちも温かく迎え入れてくれた。

 野球部ではマネージャーとして、ほぼ毎日グラウンドの選手たちを見守る。試合中はスコア表示を担当。遠征試合や合宿も帯同し、春の関東遠征では選手たちと寝食をともにした。

 秋の大会では仲間の部員たちとスタンドで応援。エース・隼瀬の性格を一番知っている山本は「緊張したら周りが見えなくなるはず」と「落ち着け」「大丈夫」「集中、集中」などと、ピンチの場面で精一杯、スタンドから声を掛け続けた。

 しかし、チームは3位決定戦で敗退。近畿大会には行けなかった。山本は「強豪や私学に勝ち、ベスト4まで行けたのでこれからは自信を持って戦っていける」と期待をかけ、「野球部に入っていなかったら、学校を辞めていたと思う。ここまでこれたのはみんなのおかげ」と目を潤ませていた。

特別扱いせず、自然に。障害者への理解深め、ともに歩む

 電動車イスというハンデを持つ山本が野球部に入部しても小島監督は「やるからには、できることを求める」と特別扱いはしなかった。

 女子マネージャーと同様、ノックのボール渡しを手伝わせたり、スコアボードの表示も任せた。失敗することもあったが、小島監督は他の部員同様、厳しく指摘した。マネージャーの仕事は酷で無理かと思われたが、機能訓練(リハビリ)にもなるはずと、監督の親心だった。

 山本は長時間、座っていることができず、2泊3日の関東遠征では大型バスの最後列に寝かせ、移動。同行した支援員や大人の手により、車から昇降していたが、自然と選手たちが手伝うようになった。部員たちはともに行動をするうち、自然と向き合うようになり、人(障害者)に対する優しさや思いやりが身についていった。

 朝はいつしか全選手が木ノ本駅まで迎えにゆくのが日課となった。日を追うごとに、山本も「1人じゃないんだ」そう思うようになり、公式戦では全力で応援している。

 小島監督は「障害を持った生徒の大きなチャレンジ。まだまだ、野球部も可能性はある。選手たちが一生懸命頑張っているか、見守っていてほしい」と話していた。

 

2019年10月16日

長浜市小学校陸上記録会

569人が参加、日下部君が大会新記録

 長浜市小学校陸上記録会が9日、浅井ふれあいグラウンドで開かれた。市内の小学5、6年生の代表569人が100㍍、走り幅跳び、ソフトボール投げ(6年のみ)など6競技で記録を競った。

 6年男子100㍍で神照小の日下部亘宥君が12秒7で大会新記録を出すなど、出場者それぞれが自己記録の更新に向けて力を出し切っていた。

 3位以上の入賞者は次の皆さん。

◇5年生◇

 【100㍍】▽男子=①草野烈(浅井)②浅井琥宇(長浜北)③中村優斗(長浜南)▽女子=①八若朋奈(びわ北)②山本美月(神照)③中川夏希(びわ北)。

 【1000㍍】▽男子=①橋本洛空(びわ南)②中村優希(浅井)③古池陽太(長浜)▽女子=①髙橋ひまり(長浜)②楠望美(朝日)③内藤裟絢(速水)。

 【走り幅跳び】▽男子=①松井優和(神照)②中川慶人(長浜北)③桐畑駿(余呉)▽女子=①安田惟愛(永原)②藤田恵玲菜(神照)③中川満喜(長浜北)。

 【走り高跳び】▽男子=①英本丞太(北郷里)②笹原大幸(長浜南)③金戸廉晟(神照)▽女子=①矢部音(七郷)②シリキアリアネル(長浜北)③三輪柚芽(北郷里)。

 【リレー】▽男子=①馬場悠人・佐藤凌成・伊藤陽生・北村澪音(長浜)②松村圭吾・浅井琥宇・児玉一成・中川慶人(長浜北)③中村優斗・笹原大幸・林晄士・池野光貴(長浜南)▽女子=①伊藤杏果・水田莉子・中川夏希・八若朋奈(びわ北)②桐畑すみれ・山元英怜南・藤田恵玲菜・山本美月(神照)③西河暖笑・園田朱梨・池野彩・安藤芽生(長浜南)。

◇6年生◇

 【100㍍】▽男子=①日下部亘宥(神照)②北村煌(長浜北)③竹仲隆葵(同)▽女子=①中嶌心桜(湯田)②堀内捺菜(南郷里)③辻葉音(長浜北)。

 【1000㍍】▽男子=①中川翔介(びわ南)②吉川愛輝(びわ北)③前西原柊(湯田)▽女子=①岡田芭奈(長浜)②瀧上碧唯(長浜南)③流石青空(長浜北)。

 【走り幅跳び】▽男子=①中川漣(びわ南)②西尾紘斗(南郷里)③竹原隆之佑(長浜北)▽女子=①廣部杏奈(神照)②松村菜々子(南郷里)③沢尾萌乃華(高月)。

 【走り高跳び】▽男子=①福永斐都(北郷里)②田辺主水(木之本)③林良柾(南郷里)▽女子=①宮下奈々(神照)②谷口桜子(びわ南)③奥長彩知(湯田)③森萌彩(南郷里)。

 【ソフトボール投げ】▽男子=①中川暁翔(長浜北)②脇坂航大(小谷)③米田智樹(速水)▽女子=①藤濱優楽(長浜)②三家真琴(神照)③村田柚(長浜南)。

 【リレー】▽男子=①竹原隆之佑・北村煌・中川暁翔・竹仲隆葵(長浜北)②伊賀並仁・浅井大生・木村祥梧・日下部亘宥(神照)③加藤颯真・清水涼太郎・吉岡大道・藤田瑛太郎(長浜)▽女子=①中嶌心桜・梅村希実・村居汀彩・須戸綾菜(湯田)②辻葉音・西川麗・宮川恵満・流石青空(長浜北)③川﨑眞子・千葉春奈・南雲虹幸・藤田夏恋(びわ南)。

2019年10月11日

カメラ手に、面白ポスト探して街歩き

長浜市神前町の松井忠夫さん

 その家の個性をあらわす郵便ポスト。ホームセンターにあるオーソドックスな製品から、インターネットで売られている遊び心あるデザイン、そして日曜大工の手作り品まで、多種多様なポストが、玄関に魅力を添えている。神前町の松井忠夫さん(76)は散歩がてらにそんな個性的なポストを見つけては写真に収め、記録を続けている。

 定年退職後、数々の趣味活動に打ち込んできた松井さん。車とバイクで全国を巡ったり、湖北地域の史跡、神社、道標を訪ね歩いたり、変わりダネでは、田んぼや畑に放置されながらも農具入れとして「セカンドライフ」を送っている自動車を探したり。いずれも写真と文章で記録し、ファイルにまとめて保管している。

 そんな松井さんが今没頭しているのは郵便ポスト探し。市内を散歩中に「えっ、ナニコレ!」と驚くポストに出会うことが多いことから、4年ほど前から印象に残ったポストを見つけては写真に収めるように。これまでの記録は200点に達した。

 「市街地は面白いポストが多く、郊外の新興住宅地は無機質なポストが目立つ。それでも趣のある家は、面白いポストが多い気がする」。撮影した写真や雑感をまとめたA4ファイル「面白ポスト探訪」にはチェーンソーアートでフクロウの形に彫ったポスト、自然木を組み合わせた手作り品、郵便配達の車をモチーフにした可愛らしいデザイン、ガスボンベ型、カエル型など多種多様なポストの写真が並ぶ。市販品か手作りかを問わず、いずれも印象に残ったポストばかり。松井さんは「特に手作りポストを見ると、家庭内の温かさも伝わってくる」と語る。

 「若い頃は彼女からの手紙が届いていないか、どきどきしながらポストを開けたものですが、今はインターネットの普及で手紙のやりとりが減り、ポストを開けるワクワクが小さくなった」と語る松井さん。「それでも個性的なポストのあるご家庭は、毎日、良い手紙が届くようにとの家族の願いが込められているような気がします」と話している。

2019年10月9日

カフェで「びわこモデラーズクラブ」作品展

会員のこだわり光る100点がずらり

 模型愛好家グループ「びわこモデラーズクラブ」の作品展が元浜町のカフェ&パブ・ロンドンで開かれている。

 会員12人が市販のプラモデルを改造、塗装したり、鉄を加工して作り上げたりと、それぞれがこだわりを込めて作った船やスポーツカー、バイク、戦闘機、戦車、恐竜など約100点を並べている。

 大阪と九州を結ぶフェリー「さんふらわあ」を200分の1スケールで再現した作品は、会長の尾木健男さん(77)=十里町=が鉄を加工して1年がかりで作り上げた大作。写真から設計図を作り、甲板にある設備を確認するために実際に大阪から鹿児島まで乗船する熱の入れよう。尾木さんは「展開図を作っても鉄板を曲げるとひずみが発生し、特に船首部分のカーブを鉄で作り上げるのに苦労した」と語る。

 他にも研磨剤でピカピカに磨いたスポーツカー、プロペラが電動で回転するように改造した戦闘機などが並び、尾木さんは「メンバーそれぞれが何らかのこだわりを持って作り上げている。是非、見に来て欲しい」と呼びかけている。午前10時から午後5時、14日まで。木曜定休。

◇   ◇

 なお、びわこモデラーズクラブでは随時、会員を募集している。現在の会員は20〜70代の14人。月2回、長浜サンパレスに集い情報交換している。問い合わせはオリオン模型℡(63)5678へ。

2019年10月8日

高畑に「キテハ食堂」オープン

資源を有効活用、体にやさしい食事を

 体にやさしい食事と木の温もりを提供する「キテハ食堂」が高畑町にオープンした。

 小谷上山田町で「どっぽ村」を立ち上げ、大工を営む清水陽介さん(64)は、かつて庄屋で「横山百貨店」という名で商売を営んでいた築100年余りの空き家をリフォームし、建築とエネルギーの技術養成学校を作ろうと、「キ=材料、テ=技術、ハ=刃(道具)」を意味する「キテハ」と名付けた。

 学校開設に伴って、寮の食堂を作ることになり、長女の林ひかるさん(34)が「寮母役」(店主)を務めることに。父の影響を受けた林さんは「あるものをできる限り活用する」ことをポリシーとし、自身の健康や子育ての経験などから、無農薬・無化学肥料で栽培した野菜などを利用した料理を提供している。

 先行オープンした食堂は木材チップを利用したバイオマスボイラーで床暖房。自然に還る土壁や無垢材を多用し、小上がりなど24席を設け、「お帰りなさい」と家族を迎えられるような温もりのあるスペースにしている。

 

 

 提供するランチは季節の野菜や体にやさしい食材を使った「豆腐ハンバーグの大葉おろしポン酢」や「鶏肉と季節野菜の天ぷら」などのメイン料理と手間ひまかけた小鉢2品付きの日替わりプレート(1000円、税別)など。デザートにはロールケーキとチーズケーキがあり、提供したものは、どれも食べ残しがなく、返ってくるという。

 「ただのリノベーションしたカフェに埋もれたくない」と語る林さん。「安さや高級感より、もっと大事なことがあるのでは。できる限り、目に見える安心を」と訴える。

 2階のキッズスペースや中庭の芝生でのイベントなども計画中。営業は午前11時から午後2時半(ラストオーダーは2時)。火曜から金曜まで。問い合わせはキテハ食堂℡(50)6647へ。

2019年10月3日

神照小学校で 元Jリーガーが「夢先生」に

「夢や目標、諦めないで」

 アスリートらが先生となって子ども達に人生の目標を持つことや努力することの大切さを伝える「夢の教室」が1、2日、神照小で開かれた。

 教室は日本サッカー協会が全国の自治体と連携して実施している「JFAこころのプロジェクト」の一環。長浜市内では今年、3小学校、2中学校で開催する。

 神照小では元Jリーガーでヴィッセル神戸の前監督・吉田孝行さんが「夢先生」を務め、どのようにしてプロサッカー選手になる夢を叶えたのかを5年生児童に説明した。中学、高校でボール拾いをさせられたり、レギュラーを外されたりと悔しい思いをバネに、部活動の時間以外にも就寝前まで自主練習に打ち込んだことを振り返り、「夢や目標を簡単に諦めてはいけない」と語りかけていた。また、プロ選手になる道のりで、家族、友人、指導者の助言や支えがあったことに触れ「感謝の気持ちを忘れてはいけない」と話した。

 吉田さんの話を聞いた後、児童は「夢シート」に将来の夢や、夢を叶えるためにやってみようと思うことを記し、プロサッカー選手や野球選手などの目標を掲げていた。

 宮下篤生君(10)は「夢を諦めないところが、プロってやっぱりすごいなと思った」と語り、自身もプロサッカーのキーパーになる夢を掲げて「一生懸命練習したい」と目を輝かせていた。