長浜に移住女性8人 雑誌創刊へ

理想と現実、日常の気付き綴る 来年3月「サバイブユートピア」出版

 長浜市内に移り住んだ女性8人が移住の理想と現実、日常生活で気付いたことなどを綴る雑誌の創刊を目指している。

 市が募集した地域おこし協力隊に応募したり、結婚を機に移り住んだりと、8人の移住のきっかけはいろいろ。今年7月に山路酒造(木之本町木之本)での奈良漬け体験に参加した際、意気投合し、移住に関する情報を発信するため、仲間に声をかけて雑誌の創刊を目指すことに。8人が伊香地域を拠点に活動していることから、グループを「イカハッチンプロダクション」と命名した。

 メンバーはいずれも20〜30代の女性で、松浦すみれさん(ルポ&イラストレーター)、渡邉ゆかりさん(職人文化を発信する「仕立屋と職人」代表取締役)、MUTSUMIさん(ヨガ講師)、堀江昌史さん(出版社能美舎・丘峰喫茶店経営)、對馬佳菜子さん(観音ガール)、浅井千穂さん(写真家)、荒井恵梨子さん(カフェ「コマイテイ」店主)、船崎桜さん(地域おこし協力隊・ライター)。東京、埼玉、栃木、兵庫、大阪、京都など出身地はさまざまだ。

 創刊を計画している雑誌のタイトルは「サバイブユートピア」。移住にあたって自然豊かな湖北地域を「理想郷」(ユートピア)と思い描いて移り住み、現実とのギャップを感じながらもこの地で生き抜こう(サバイブ)との思いを込めている。湖北の暮らしを彩るイラスト、滋賀の漬物文化、仏像への思い、女性の体のケア、高齢化が進む小さな集落の日常など、8人それぞれの視点と表現方法で綴る。堀江さんは「生まれ育ったことのない場所で住み続けることは苦労もある。苦労している点、楽しめる点など私たちの生き様をリアルに伝え、移住希望者に読んでもらいたい内容にしたい」と話している。来年3月に1000冊を出版し、全国の書店で販売する。

 なお、イカハッチンプロダクションでは出版費用25万円を募るためスポンサーを募集中。企業は1口1万円〜、個人は1口5000円〜。雑誌にスポンサーの名前を掲載する(希望者のみ)。なお、6日に木之本町木之本の江北図書館前駐車場で開かれる古本市「いろはにほん箱」でも協力金を募る。問い合わせはイカハッチンプロダクション(ikahacchin.production@gmail.com)へ。

掲載日: 2021年11月04日