長期滞在できる宿泊施設を

研究者、学生向けに町屋を改修

 「長浜に研究者や学生が長期滞在できるゲストハウスを」—地元のまちづくりに関わる活動をしている中山郁英さん(36)=木之本町木之本=は朝日町の町屋を改修し、ゲストハウスにするプロジェクトを進めている。

 中山さんはデザインセンター「長浜カイコー」の企画運営、伊香高校の地域連携コーディネートに関わるほか、木之本で喫茶店を経営するなど幅広い活動を展開。その中で大学生や研究者と関わりを持ち、「安く、長く滞在できる場所を造れば、にぎわいが創出できる」と思うようになった。

 場所を試案する中、白羽の矢が立ったのは空き家となっていた祖母の家「吉田邸」。明治時代に建てられた木造2階建て約200平方㍍の古民家で、祖母は4年前から父母のいる実家に移り住み、空き家となっていた。

 改修に際して、表通りに面した土間は吹き抜けのスペースとし、研究発表や展示などができるようにし、その奥に交流スペースを設ける。宿泊ができる客室は2室。最大8人を収容できる。すでに着工しており、4月のオープンを目指している。

 市の助成を受け、総事業費は約1800万円。資材の高騰などで当初の予算から膨れ上がってしまったため、クラウドファンディングで資金を調達することに。150万円を目標に来年1月31日まで募集している。

 中山さんは「長浜を目がけてくる若者を増やし、人や町をより元気にするきっかけとなれば」と話している。クラファンの詳細は「レディフォー」(https://readyfor.jp/projects/residence-for-researchers)を参照。

掲載日: 2022年12月14日