自然農シェア畑を開設

宮崎さん「ゆるく野菜作りいかが?」

 「ゆるく農業してみませんか?」—公園町の宮崎好美さん(50)は米原市長沢に無償貸し出しの「自然農シェア畑」を開設。農業を楽しみたい女性らを募集している。

 宮崎さんが農業に興味を持ったのは6年前。湖北町の山本山の南斜面で、趣味でミカンやハッサクなどの栽培をしていた父の雨森由平さん(享年76)の急逝により、柑橘畑の世話をするようになった。

 雨森さんは実家の西浅井町岩熊から通い、柑橘類を大切に育てていた。宮崎さんは父の思いを受け継ぎ、農薬や化学肥料を使わない自然農法を実践。作物本来の味を知ってもらうと、親子向けの柑橘狩り体験を開いた。その後、夫が同僚から借りた高月町東物部の畑で豆類を栽培し、農業や味噌作りのノウハウを積み重ねた。

 「友達と一緒に楽しく野菜を作りたい」と、1年前、友人の紹介で長沢の畑を無償で借り受けた。このあたりは農業従事者の高齢化により、遊休農地が点在しており、第1区画(約50平方㍍)を預かることになった。

 知人の女性に「農業しない?」と呼びかけたところ、5人が集まり、区割りした畑でキュウリやトマト、ピーマンなどを作るように。参加者は子育てやパートの合間、自由に出向き、好き勝手に作物を栽培。作り方がわからない時は宮崎さんがアドバイスしている。

 地域住民の協力で今は第2区画(25平方㍍)もでき、栽培女性も増えている。「作る喜び、収穫する楽しさを味わってもらえたら」と話す宮崎さん。今後は収穫した農作物を加工するなどし、ムーブメントを広げたい、としている。

 現在、無償で畑を貸してくれる人、野菜作りをしたい女性、畑と人をつなぐ仲間を募集している。問い合わせは宮崎さん℡090(4305)4337へ。

掲載日: 2021年09月30日