米原市統合新庁舎が竣工

米原駅東口に44億円かけ整備

 米原市がJR米原駅東口に建設を進めていた統合新庁舎が完成し、23日、竣工式が行われた。5月6日から新庁舎で業務を開始する。

 同市では2005年の旧坂田郡4町合併以降、旧4町の庁舎を使用した分庁方式をとっているが、機能分散による業務効率の低下、各庁舎の老朽化、耐震性などが課題となっており、機能を集約した統合庁舎の整備を進めていた。

 新庁舎は鉄骨5階建て延べ約9220平方㍍。1階に市民保険課や税務課、高齢福祉課、2階に教育委員会事務局、3階に都市計画課や農林商工課、4階に市長室や総務課、5階に議場や委員会室などを置く。また、1階にはイベントやシンポジウムに利用できるコンベンションホール(最大300席)、3階には市民活動スペースや観光案内所、4階には遊具やテーブルを備えた屋上広場などを整備した。随所に市産材を利用したぬくもりのあるデザインとなっている。駐車場は立体180台、平面35台分を整備した。総事業費は約43億8000万円。

 竣工式は新型コロナウイルス感染防止のため規模を縮小して実施。平尾道雄市長は現状の分庁方式について「市民の皆さんに移動のご不便をかけている」などと問題点を指摘したうえで、統合新庁舎の建設を「合併協定の集大成となる大事業」とし、「新幹線駅である米原駅前の立地特性を生かして、庁舎機能に加えて人や情報が交流する、誰もが気軽に利用できる、賑わいを増幅させることができる交流エリアとしたい」などと語った。

 来年度には米原駅と庁舎を結ぶ連絡通路が整備される予定で、関西初の新幹線駅直結の市役所になるという。

 5月6日の本庁業務開始以降、山東庁舎は山東、伊吹地域を支える支所に、近江、伊吹庁舎は総合窓口や自治会との連絡調整を担う市民自治センターとなる。

掲載日: 2021年04月23日