浅井中2年生 空手道に親しむ

武道授業で 「基本形」にも挑戦

 浅井中2年生が今月、空手の授業に取り組んでいる。県教委の武道推進モデル校の指定を受けたもので、武道の授業に空手を導入する学校は県外で徐々に広がっているが、長浜市内の中学校では初めて。

 中学校では体育の授業で武道が必修化され、県内ほとんどの学校が剣道、柔道を導入している。複数の種目を生徒に体験してもらうことで武道への関心を高めことを目的とした武道推進モデル校には県内3校が選ばれ、城山中(甲賀市)では少林寺拳法、河瀬中(彦根市)ではなぎなたを導入している。

 浅井中では長浜市内でも道場を開いている草野派糸東流拳法空手道会(大津市)の宗家会長・草野健治さん(51)が講師を務めている。生徒が正座や礼の仕方に始まり、突き、受けなどの基本的な動きを学んでいる。2回目の授業となった22日には突きや受けを組み合わせた「基本形一」に初挑戦。草野さんから体の回し方、体重移動の方法などの指導を受けながら、拳を突き出していた。

 草野さんは「空手の授業を通して正しい姿勢や自分の身は自分で守ることを覚えてもらい、日本の伝統に親しんでもらいたい」と話し、生徒の井上卓海君は「動きを覚えるのは難しいが、丁寧に教えて頂いている。自分の身は自分で守れるようになりたい」と話していた。

 中学校の体育では、沖縄や東京などで空手の授業が広がり、特に新型コロナウイルスの感染対策が求められる中、接触や防具の使い回しを避けられる空手に注目が集まっている。

掲載日: 2020年10月22日