旅館甲子園でグランプリ

創業5年目「グランエレメント」

 米原市池下のグランピング施設「グランエレメント」(草野丈太社長)が17日、東京で開かれた「第5回旅館甲子園」決勝大会でグランプリを受賞した。

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)青年部が主催する「旅館甲子園」は若手経営者らが働く魅力や経営理念、おもてなしへの思い、業界の地位向上など、旅館のさまざまな魅力を発表する場。

 全旅連に加盟する約1万5000軒の宿の中から、今回は117施設がエントリー。1次審査で15施設まで絞られ、歴代会長や業界代表者による2次審査を通過し、グランエレメント、ホテル楊貴館(山口県)、テラス御堂原(大分県)の3組が決勝大会に進出した。

 決勝では代表者がステージ上で、独自のおもてなしや企業理念を伝えるプレゼンテーションを展開。草野社長は自らが実践してきた「チェンジ&チャレンジ」をテーマに「無理のない観光」をアピール。施設を一緒に築き上げてきた若手従業員からの応援動画や施設を愛用している芸能人からのメッセージを流すなど工夫を凝らした。

 グランプリは審査員と参加者の投票で決まるが、今回は「三者三様に個性が光る取り組み」と評価され、決勝に進出した3施設ともがグランプリを獲得した。

 草野社長は「受賞は大変嬉しい。温泉旅館でもない創業5年目の新参者がコロナ禍の中、壮大な挑戦を続けてきた。これまで施設を支えてくれたすべての人たちに感謝したい」と喜んでいた。

 【グランエレメント】奥伊吹観光が2017年6月に開設した施設。キャンプの楽しさとホテル並のゴージャス感を兼ね備えた「グランピング」により、新スタイルのアウトドアが体験できる。シャワー・トイレ付きのレインドロップテントをはじめ、全15室がある。シーズン中、約1万人の利用があり、90%の稼動率を誇る。

掲載日: 2021年02月22日