待望の新酒 笑顔で乾杯

米原の地酒プロジェクトで試飲会

 米原市商工会が中心となって取り組んでいる地酒復活プロジェクトで、新酒「花乃伊吹」が出来上がり、22日、関係者が試飲会を開いた。

 米どころの米原ではかつて多くの蔵元があったが、日本酒離れから現在は一軒も残っていない。このため、商工会の呼びかけで米原らしい地酒を復活させようと昨年2月にプロジェクトを始め、加勢野の農家・中川薫さんが酒米「吟吹雪」を栽培し、伊吹山の伏流水を使っている長浜市榎木町の佐藤酒造が仕込みを担当していた。

 グリーンパーク山東内のグランエレメントで開かれた試飲会には商工会の日向寛会長、平尾道雄市長、中川さんら関係者が集い、火入れ前の「生原酒」を試飲した。佐藤酒造の佐藤硬史社長は「米のうまみ、ふくらみがしっかりあり、初回としては良い味を出せている」と語った。

 日向会長は「昨年2月に計画を立て、わずか1年で日の目を見ることができた。伊吹の名を冠したお酒が完成して嬉しい」と喜び、新酒の出来について「女性が喜びそうな甘みがある」と話していた。平尾市長も「待望の地酒ができ、誇り高く思う。柔らかな味で食事に合いそう」と感想を語っていた。

 なお、花乃伊吹の販売開始は4月下旬を予定し、1100本限定となる見込み。

掲載日: 2021年02月24日