役者健康など祈願「羽織参り」

長浜曳山まつり  「裸参り」に代わり

 長浜曳山まつりの成功などを祈願する、出番山の「羽織参り」が9日、始まった。例年は上半身裸の若衆が弓張り提灯を手に隊列を組んで長浜八幡宮へ参拝する「裸参り」として行っているが、今年は新型コロナウイルス感染防止のため紋付き袴姿で少人数での参拝となった。

 青海山は負担人と若衆の計5人がこの日の午前、元浜町の詰め所から長浜大手門通り商店街などを経て長浜八幡宮へ参拝。拝殿で祈祷を受けた後、順番に玉串を奉納し、子ども役者の健康、本日(15日)の晴天、コロナ禍収束などを祈願した。

 子ども歌舞伎を奉納する順番を決める「籤取り式」(13日)に参加する会社員・石地順一さん(31)は赤い鉢巻で参拝し、「一番籤」を願った。

 裸参りは例年、出番山の若衆が長浜八幡宮などへ4夜連続で参拝する。手水舎に肩まで浸かって身を清めるシーンなどが知られ、若衆同士がまつりの成功を目指して結束を確認する場でもある。

 石地さんは「裸だろうが、羽織だろうが、願い事は変わらない。裸参りをできないのは少し寂しい思いもあるが、各地でまつりが中止になる中、まつりをさせてもらえるのはありがたい。拝殿での祈願も新鮮だった」と語った。

 羽織参りは12日まで続き、諫皷山、春日山は裸参り同様、夜に行う。

掲載日: 2021年04月09日