全国優勝の先輩が指導

中嶋さん 長浜西中女子ソフト部を訪問

 長浜西中女子ソフトボール部が1991年の全国大会で優勝した時のメンバーの一人で、現在も仙台市のチームで活躍している中嶋理恵さん(45)=旧姓・一居=が19日、五輪出場経験のある仲間を連れて母校の長浜西中を訪れ、後輩の練習に参加。30年前を思い出しながら「夢中に、真剣に取り組むとその時の仲間は一生の宝物になる」などと思いを語った。

 中嶌さんは中学3年生の時、全国大会で優勝。卒業後は愛知淑徳高校を経て実業団チームの日立製作所で内野手として活躍。現在は仙台市の「ファイナル仙台」で活動している。実業団所属時には五輪選考会にもノミネートされた。

 この日は子どもがソフトボール部に所属している同級生からの依頼を受けて、遠く仙台から駆け付けた。五輪3大会に出場しシドニーで銀、アテネで銅を獲得した高山樹里さん(投手)、シドニー銀の山田美葉さん(捕手)ら仲間を誘って、計9人で同校を訪れた。

 西中の部員11人と一緒に汗を流し、「声を出していこう」「相手の顔を見て」などと声を張り上げて部員を鼓舞し、チームプレーに欠かせないコミュニケーションの大切さを呼びかけていた。また、部員が少なくゲーム形式の練習が不足していることに気付き、対戦チームのランナー役として参加するなどして実戦を想定した練習を作り上げていた。

 キャプテンの佃真唯子さん(14)=3年=は「ロングティー(バッティング)の打ち方を教えてもらったら、打球の伸びがぜんぜん違うようになった」と語り、「今日は貴重な経験となった。一つでも多くのことを吸収し、夏の大会に向けて頑張りたい」と話していた。

 30年ぶりに母校のグラウンドに立った中嶋さん。「毎日休みなく、ここで頑張っていたことを思い出す。厳しくも楽しい練習で、それが私の素地、基本となった」と振り返った。この日は当時、一緒に白球を追いかけた仲間ともグラウンドで再会し、「子どもたちには目標に向かって真剣に、夢中に、練習して欲しい。そうすれば一緒に汗を流した仲間も一生続く」と話していた。

掲載日: 2022年06月20日