余呉にキャンプ場構想

ダム残土地 スノーピークの協力で 地元有志が長浜市に支援を要望

 高時川上流の丹生ダム建設中止に伴う余呉の地域振興策を模索している合同会社北びわこまち活研究所(山本茂樹代表社員、余呉町下丹生)は日本を代表するアウトドアブランド「スノーピーク」(新潟県)の協力でキャンプ場整備の構想を立て、8日、長浜市役所を訪れて基本計画策定への支援を求めた。

 研究所はウッディパル余呉などを運営するロハス長浜の前川和彦社長、山本専務、丹生ダム対策委員会の湯本聡委員長、余呉町にゆかりのあるFM滋賀の大森七幸社長、鯖寿司で知られる三徳の大澤剛人社長の5人で2020年に立ち上げ、地域振興策について調査や情報収集を行ってきた。

 そこで目を付けたのが余呉の自然を生かしたキャンプ場。新型コロナウイルス感染拡大以降、全国でキャンプ場の予約が取れないなど増加するアウトドア需要に対してキャンプ場施設の整備が追い付いていない。スノーピークはアウトドア体験拠点の開発、地域の自然を生かした地方創生の展開を目的に、全国47都道府県すべてに「キャンプフィールド」の開設を目指しており、一緒に開設を目指すパートナーを自治体や企業から募っている。

 キャンプ場の計画地は、ダム建設の準備工事で発生した残土を受け入れている余呉町上丹生の八田部地区の約3万8000平方㍍。研究所では同社からアドバイスやノウハウを得ながら、構想を具現化させたい考えで、長浜市も全面支援の姿勢。実現すれば、全国のキャンパー注目の場所となる。

 8日には研究所の4人が市役所を訪れ、江畑仁資副市長に八田部での計画策定に支援を求める要望書を手渡した。山本さんは「スノーピークの力を借りて、この地から長浜の魅力を発信したい」などと話し、江畑副市長は5日の豪雨災害に触れて地域振興と災害対策を両輪として取り組む姿勢を示した。

掲載日: 2022年08月09日