体に優しいお米パスタ開発

藤野さん、妊娠中のがん闘病を機に

 手術と食事療法でがんを克服した経験を持つ藤野佐知子さん(41)=朝日町=が、長浜産の無農薬米を使った「お米のパスタ トルテッリーニ」を開発した。19日からクラウドファンディングを通じてPRに取り組んでいる。

 藤野さんは2017年、妊娠が分かってから1カ月後にがん宣告を受けた。医師からは出術後の抗がん剤治療を勧められたが、抗がん剤治療を受けながらの出産・育児は困難と考え、手術と食事療法で病気を克服することに。インターネットで食事療法を調べ、玄米食中心の食事に切り替えた。「病気の私に効果があるものを調べ、材料を購入し、レシピを考えて料理をする。病気を抱えて妊娠している私にとって一つ一つが大変で、食べるまでの道のりがとても遠く感じた」と振り返る。

 「体に優しくて手軽に一食分の食事を補える商品があったら」— 。無事に出産を終え病気を克服したのを機に、そんな悩みを抱える人たちを救えるような商品をつくりたいと開発したのが「お米のパスタ トルテッリーニ」。長浜産の農薬・化学肥料不使用の米でできたパスタ生地に肉や野菜の具を詰めている。グルテンフリーで卵不使用。「野菜も肉も一粒にぎゅっと詰まり、一食分の置き換えが可能」としている。

 調理は冷凍のまま鍋で4分ゆがくだけ。和・洋・中どんなスープにも相性が良く、バターを絡めたり、パスタソースをかけたりしても「絶品」という。「ポーク&きのこ」「えび&トマト」「チーズ&じゃがいも」「ミックス」の4種類を商品化している。

 ブランド名は「OHESO」。母親が胎内の赤ちゃんとへそでつながり栄養を送るように、食べてくれる人たちの心と体に栄養を送りたい、との願いを込めている。

 クラウドファンディングではトルテッリーニに合うスープの開発費やリーフレット制作費として10万円を目標に資金を募集。3000円以上で、返礼品としてトルテッリーニを贈る。詳細は「キャンプファイヤー」のサイト(https://bit.ly/3HrFi8d)で。

 なお、一般販売の開始は3月を予定している。

掲載日: 2023年01月19日