京極氏ゆかりの地に「うむ」

上平寺御城下、ゲストハウスオープン

 京極氏ゆかりの地、米原市上平寺に28日、空き家をリノベーションしたゲストハウス「上平寺御城下うむ」がオープンする。

 オーナーの川村千恵さん(50)は埼玉県深谷市出身。結婚後、夫の博さん(55)の故郷、長浜に移り住んだ。山城マニアで、約10年間、小谷城ガイドを務め、湖北各地を巡るうち、城のように石垣で集落内が区画整理されている上平寺を気に入った。

 いざない湖北定住センターに勤めていた川村さんは空き家バンクに登録されたまま、長年、買い手がつかなった集落内の空き家を2019年に購入。国の史跡、上平寺城跡や京極氏遺跡などが残る土地柄を生かし、「山城」と「戦国」をテーマに、宿泊施設や地域拠点にしようと考えた。

 1986年築、木造2階建て延べ198平方㍍の民家は10年前から空き家で下水が整備されていなかったため、水廻りを中心に家の東側半分を約1年かけ、リフォーム。趣が残る座敷や建具を生かし、テーブルや長持なども再利用した。

 仏教用語にちなんでネーミングした「うむ」には和室や機能的なキッチン、浴室やトイレを備え、2階には落ち着いた雰囲気の4部屋の客室、ベッドルームがある。川村さんは「城跡のすぐ下にあり、京極氏が治めていた面影が残っており、戦国ロマンに浸ることができる。田舎のおばあちゃん家に遊びに行く感覚で利用してもらえれば」と話している。

 1棟貸し切り、1泊3万円(2人〜、食事代別)。21、22の両日、午前10時から午後4時まで内覧会を開く。問い合わせはうむ℡(56)0220へ。

掲載日: 2021年08月18日