長浜農高生、小谷城和りんご収穫

夏休み実習で体験 ジャム加工へ150㌔持ち帰る

 長浜農業高校食品科2年生11人が4日、夏休み実習の一環として湖北町山脇の果樹園で、戦国武将・浅井長政も食したと伝わる「小谷城和りんご」の収穫を体験した。約150㌔を収穫し、持ち帰った和リンゴはジャムに加工。地域資源を生かした特産品づくりを学ぶ。

 実習は食品科農産物利用分野の科目「課題研究」の一環で、「小谷城和りんごを復活させる会」と連携して実施。同校では和リンゴを活用した商品開発を通して、地域資源を生かしたまちづくりや農業への理解を深める。

 指導したのは復活させる会の事務局で、「長浜ワイナリー」(元浜町)を営む田中渉太さん。和リンゴの歴史や収穫・選果方法、加工利用について生徒に説明した。

 生徒たちは木を揺らしてブルーシートへ実を落とした後、一つひとつ手に取り、傷や腐りがないかを確認しながら選果し、バスケットへ丁寧に入れていった。

 収穫の合間には和リンゴを試食。一般的なリンゴより小ぶりで酸味の強い味わいを確かめた。河村桜華さんは「みずみずしく酸味があった。私はこのすっぱい味が好き」と笑顔を見せた。

 初めて収穫を体験した戸田梨里さんは「普通のリンゴとは違う小さなリンゴで、収穫方法も違っていて、とてもいい経験になった」と話し、選果に挑戦した田村亜依梨さんは「傷がある実と使える実の違いを学べた」と振り返った。

 小谷城和りんごは、現在流通する西洋リンゴの原種の一つとされる。浅井長政が木之本町古橋の三珠院から贈られたリンゴへの礼状が残ることから、その名が付けられた。明治以降、西洋リンゴの普及で姿を消したが、地元有志が2007年に「小谷城和りんごを復活させる会」を発足させて栽培を復活。高齢化に伴い、現在は田中さんが栽培を引き継いでいる。

 今年は7月後半の猛暑で果実の成熟が一気に進み、収穫適期が短くなった。さらにリンゴ特有の「隔年結果」により、今年多く実を付けた木は来年の収穫量が大きく減る見込みという。田中さんは「毎年安定して収穫できるよう管理方法を工夫していきたい」と話した。

 収穫した和リンゴはシードルやジャム、ゴーフレット、焼き菓子などに加工される。シードルは現在、長野県の醸造所で製造しているが、田中さんは長浜ワイナリーでの自社醸造に向けて準備を進めており、「来年の和リンゴの収穫に合わせて長浜で醸造を始めたい」と展望を語った。

 

 

 

掲載日: 2026年08月04日