長浜でワクチン接種始まる

新型コロナ  高齢者施設で優先的に

 高齢者施設の入所者らを対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種が20日、長浜市内で始まった。この日、加田町の介護老人保健施設「長浜メディケアセンター」では入所者と医師、看護師の計20人が接種を受けた。

 長浜市では感染者の重症化やクラスター(感染者集団)の発生防止の観点から、高齢者施設での接種を優先している。

 長浜メディケアセンターではこの日、79歳〜102歳の入所者17人と医師1人、看護師2人が1回目のワクチン接種を受けた。入所者は基礎疾患などについて事前に問診票で回答。接種の際には医師が「新型コロナの予防注射をしますね。体調にお変わりありませんか」などと声をかけ、利き腕と反対側の腕に注射針を刺していた。その後、体調に異変がないか、30分ほど健康観察を行い、職員が「皆さん、気分は大丈夫ですか」と声をかけていた。2回目の接種は3週間後に行う。接種を受けた北村知江子さん(81)は「少し安心しました。コロナが早く終わって欲しい」と話していた。

 同センターでは事前に計3回のシミュレーション訓練を実施して緊急時の対応などを確認して、この日の接種に臨んだ。センター管理者で医師の山口珠緒さんは「高齢者は重症化しやすいので早く接種できてよかった。皆さん、家族との面会は1年以上オンラインで我慢している。ワクチンが早く全国に行き渡って欲しい」と話した。また、施設で働く職員についても「私たちも感染に十分に気を付けているが、ウイルスを持ち込まないか、買い物の際にも常にビクビクしている。早く職員にも接種したい」と話していた。

掲載日: 2021年04月20日