跨線橋越えて子ども歌舞伎を

米原曳山まつり、警備費などCFで支援求める

 米原曳山祭保存会は来月開催する米原曳山まつりで、2018年以来6年ぶりに米原駅西口でも子ども歌舞伎を披露する。東側にある曳山を跨線橋を越えて西口へと巡行する必要があるため、警備費用などをクラウドファンディング(CF)で募っている。

 米原曳山まつりは湯谷神社で約250年前から行われている伝統行事。鉄道敷設によって、氏子たちが暮らすエリアは東西に分断されたが、1970年に跨線橋が開通して以降は曳山を引いて西側でも子ども歌舞伎を披露してきた。

 保存会によると、79年から駅西口で上演を始め2018年まで続けてきたが、19年以降は台風接近やコロナ禍、跨線橋工事などで曳山が跨線橋を渡ることがなかった。

 今年の米原曳山まつりの執行山は松翁山(しょうおうざん)組。10月12日に宵宮、13日に本楽、14日に後宴がある。跨線橋を渡って駅西口での子ども歌舞伎上演は12日午後1時45分からと同3時20分から。

 跨線橋を渡るのは公演前の12日の正午からと公演後の午後6時半からのそれぞれ1時間。地元の子どもたちを先頭に、氏子ら約30人が曳山を引っ張りながら運んでいく。

 今年は徹底した安全対策のため、跨線橋を渡る際は車両を全面通行止めとすることから、例年以上に警備費用がかかる見込み。

 警備員約15人の人件費や予告看板の設置費は計約100万円。保存会ではその費用をCFサイト「READYFOR」(https://readyfor.jp/projects/146916)で募集している。目標額は50万円。返礼品は湯谷神社の限定御朱印、ポストカード、手ぬぐい、神前奉納狂言の特別観覧券、楽屋訪問、特設舞台での子ども役者との記念撮影など。10月5日まで

 松翁山組筆頭総代の伴由明さん(60)は「西口の氏子や市民の皆さんにも地元で子ども歌舞伎を楽しんでほしい。その実現に向けての支援をお願いします」と呼びかけている。問い合わせは伴さん℡090(8828)2921。

掲載日: 2024年09月11日