蔵で深呼吸、心ほどける時間

築100年超の古民家ヨガ人気 初心者からプロまで集う

 築100年を超える蔵に、鳥のさえずりやカエルの鳴き声が響く――。長浜市新庄馬場のヨガスタジオ「ヨガラヤ」には、初心者から現役インストラクターまで幅広い人が集い、自然に包まれながら心と体を整えている。湖北地域にヨガ文化を根付かせようと2012年に誕生したスタジオは、「体が硬い人こそ歓迎」と間口を広げ、遠くは福井県敦賀市からも受講者が訪れている。

 ヨガラヤは、代表の田中まどかさん(50)が「長浜で誰もが気軽にヨガを楽しめる場所をつくりたい」と開設した。当時の湖北地域には本格的なヨガスタジオがほとんどなく、ヨガを学ぶにはスポーツクラブに通うか、大阪や京都まで足を運ぶ必要があったという。

 スタジオ名は「ヨガ」と、サンスクリット語で「蔵」を意味する「アーラヤ」を組み合わせたもの。開設当初は自宅敷地内の築約80年の書院を活用し、その後、築100年を超える蔵をリノベーションして現在のスタジオを整えた。「今ある古いものを大切に生かしたい」との思いから、この場所でレッスンを続けている。

 庭を望む空間では、四季折々の自然を感じながらヨガを楽しめる。静かな環境にはカエルの鳴き声が響き、季節によってはホタルが舞うこともある。時にはタヌキやキツネが姿を見せるなど、自然に囲まれた空間も魅力の一つだ。

 現在は田中さんのほか、武田英里香さん(45)、加納佑紀さん(37)、相田絵里香さん(36)がインストラクターを務める。レッスンでは、ヨガが初めての人から現役インストラクターまで幅広いレベルの受講者に対応。「どんな人でも置いてきぼりにせず、誰もが楽しみながら何か一つ学んで帰ってもらえるクラスづくり」を大切にしている。

 受講者は4050代が中心で、30代や60代も多い。チケット制を採用し、自分のペースで通えるのも特徴。基本は女性専用クラスだが、月4回ほど男女が一緒に参加できるクラスも設けており、東近江市や福井県敦賀市などから足を運ぶ人もいる。

 人気のレッスンは「ハタヨガ」と「エアシルクビギナー(空中ヨガ)」。生徒からは「整体やマッサージに通わなくなった」「イライラすることが減り、穏やかに過ごせるようになった」といった声が寄せられているという。

 地域との交流にも力を入れる。武田さんは子育て世代向けイベント「ママ・パパフェス」でヨガを指導し、地域にヨガの魅力を伝えている。
 今後は、ゴルフに熱中している田中さんの発案で、「ヨガをすることでゴルフのスコアは向上するのか」をテーマにしたプログラムづくりも構想する。ヨガがプレーに与える効果を検証し、将来的な展開につなげたい考えだ。

 田中さんは「『私には無理』『体が硬いからできない』と思っている方こそ始めてほしい。体が硬い人ほど変化を実感しやすいです。ヨガは体だけでなく心も健康にしてくれますので、ぜひ気軽にお越しください」と呼びかけている。

掲載日: 2026年07月09日