藤野さんがレシピ本出版、体験キットも
米粉パスタの製造・販売を手掛ける「おへその森」(朝日町)代表の藤野佐知子さん(43)が25日、レシピ本「私を笑顔にするキッチン からだにやさしい米粉パスタに出会うまで」を発刊した。「手作り体験キット」も同時販売し、自宅でレシピ本を活用しながら親子で米粉パスタを楽しんでもらいたい考え。
藤野さんは35歳のとき、妊娠が分かってから1カ月後にがん宣告を受けた。医師から手術と抗がん剤治療を勧められたが、抗がん剤治療を受けながらの出産・育児は困難と考え、手術と食事療法で病気を克服することに。インターネットで食事療法を調べ、玄米食中心の食事に切り替えた。
無事に出産を終え病気を克服したのを機に「体に優しくて、手軽に一食分の食事を補える商品があったら」と米粉パスタの開発に乗り出し、2022年におへその森を創業。当初はパスタ生地に肉や野菜の具を詰めた「お米のパスタ トルテッリーニ」を主力にしていたが、現在は長浜産の麺専用米「亜細亜のかおり」の米粉にカボチャ、ニンジン、ホウレンソウなどの粉末を練り込んだ生パスタを主に製造し、インターネットで販売している。小麦、卵を使わないグルテンフリーとなっている。
レシピ本は全72ページで、病気を克服してから創業までの経緯、なぜ米粉パスタを選んだのかをエッセイで紹介した上で、「我が家の定番ミートソース」「とろ〜り濃厚米粉のクリームグラタン」「えびとじゃがいものパスタソテー」など14品のレシピを紹介している。また、米粉からパスタを作るレシピも掲載している。レシピ本は1320円。
手作り体験キット(4人分、2970円)は米粉ミックスと野菜パウダー、生地に凹凸を付けるニョッキボードがセットになっている。いずれもおへその森のホームページ(https://shop.oheso-no-mori.com/)から購入できる。
藤野さんは「買ってきたパスタを料理するだけでなく、米粉からパスタを作る時間を親子で楽しんでもらえたら」と話している。