空き家対策、官民連携を強化

長浜市、支援法人第1号指定

 長浜市は19日、空き家対策を官民連携で進めるため、「空家等管理活用支援法人」の第1号として、一般社団法人全国空き家アドバイザー協議会を指定し、市役所で指定式を行った。増え続ける空き家問題に対し、民間の専門知識を生かしながら、管理や利活用の強化を図る。

 空家等管理活用支援法人は、2023年施行の改正空家法で創設された制度。空き家の管理や活用に取り組む民間法人を自治体が指定し、相談対応や流通促進、地域との連携などを進める。

 市は2026年4月に改定した「長浜市空家等対策計画」に基づき、「長浜市空家等管理活用支援法人の指定等に関する事務取扱要綱」を整備。同協議会から申請があり、指定した。

 同協議会は2018年設立。全国各地で自治体と連携しながら空き家問題の解決に取り組み、2025年時点で72支部を展開している。市内では2023年、市と長浜支部が「空家等解消に向けた包括連携に関する協定」を締結。相談窓口の設置や空き家相談会などを通じ、官民連携による対策を進めてきた。

 市の2024年度調査によると、市内の空き家は2445棟で、空き家率は5・1%。地域別では余呉地域が15・9%と最も高く、長浜地域は3・1%で最も低かった。余呉、木之本、西浅井、浅井地域など、市北部・東部で高い傾向がみられる。

 空き家の状態を示す不良度判定では、老朽化が進み危険度の高いD判定が54棟(2・2%)、現状で利用が難しいC判定が182棟(7・4%)あった。一方で、比較的小規模な修繕で活用可能なB判定が1554棟(63・6%)、現状でも利用できるA判定が655棟(26・8%)あり、活用可能な物件も多い。

 また、市は今年4月改定の同計画で、「中心市街地周辺区域」と「木之本地区(北国街道・木之本宿)」を「空家等活用促進区域」に指定。空き家所有者への働きかけや、許認可手続きの合理化などを通じ、利活用を後押しする。

 指定式で浅見宣義市長は「空き家の増加は放置できない喫緊の課題で、総合的な対策を強化しなければならない。指定を機に連携をより強固にし、空き家の管理、利活用、流通促進など官民一体となって活動を推進する」と述べた。

 全国空き家アドバイザー協議会長浜支部の小林一男会長は「今回の指定第1号を喜んでいる。貴重な物件も、放置すればゴミ、視点を変えれば宝物になる」と話した。

 また、事務局長の大森敏昭さんは「空き家の売買は頭打ちとなっている。賃貸を増やすために所有者と借主の間に入る管理会社を立ち上げたい」と語り、空き家の新たな活用に意欲を見せた。

 支援法人に指定されることで、地域住民や関係機関から信頼を得やすくなるほか、行政との連携強化や事業拡大にもつながるという。

掲載日: 2026年05月25日