長浜市が計画案、市民意見募る
長浜市は、老朽化が進む高齢者福祉施設の再編方針をまとめた「長浜市高齢者福祉施設個別施設計画(案)」を公表した。市内の福祉ステーション内にある高齢者福祉センターとデイサービスセンターを対象に、施設ごとの存廃や建物の扱いを具体化したもので、浅井福祉ステーションと湖北福祉ステーションの一部機能廃止・解体方針を明記。木之本福祉ステーションでも廃止を含めた検討に踏み込んだ。一方で、市南部を中心に複数施設の維持継続も示し、必要な機能は残す。
計画は、築30年前後を経過した施設の老朽化が進む一方、市全体の人口減少や地域ごとの高齢者人口の変化が進む中で、施設の適正配置を見直すため策定した。上位計画となる「長浜市公共施設等総合管理計画」では、今後30年間で公共建築物の延べ床面積を41%削減する方針を掲げており、高齢者福祉施設でも2034年度末までに延べ床面積を13・6%削減する目標を定めた。
市が実施した高齢者アンケートでは、高齢者福祉センターについて「知っているが利用したことがない」が53・4%、「存在を知らなかった」が26・0%に上り、利用の広がりに課題が浮かんだ。
施設ごとの利用内訳では、湖北と余呉は貸館利用が100%、木之本も96・4%を占め、本来の介護予防機能より貸館利用が中心となっている実態も明らかになった。
浅井や湖北で機能廃止
浅井福祉ステーション(今荘町)のデイサービスセンターは「廃止」とし、建物は「解体・譲渡」と位置付けた。利用者数が他の同規模公設施設より恒常的に少なく、近年も減少傾向。固定経費も高く採算面に課題を抱えるうえ、土砂災害警戒区域内に立地しているため積極的な修繕も難しい。市は周辺施設で代替可能と判断し、維持の必要性は低いと結論付けた。今年度中の廃止を予定している。
湖北福祉ステーション(湖北町速水)の高齢者福祉センターは建築後48年が経過し、市内で最も古く老朽化が進む。冷暖房の不具合や雨漏りで2階部分の利用が限られ、現在は1階を中心とした貸館利用が主。施設稼働率も30%台以下と低迷しており、市は利用団体の受け皿をまちづくりセンターなどに確保した上で用途廃止し、解体する方針。
木之本福祉ステーション(木之本町千田)はデイサービスセンター、高齢者福祉センターとも廃止を含め検討する。デイサービスは利用率が低く、圏域内では民間事業所も展開していることから廃止を視野に入れる。一方で余呉や西浅井からの利用者も受け入れており、高月圏域を含めた広域的な整理が必要とした。
高齢者福祉センターは旧幼稚園舎を活用した築45年の建物で、湖北に次いで古い。利用者数や稼働率も低く、施設も手狭で利用増は見込みにくい。ただ、地域福祉団体や市社協の北部窓口としての役割も担っており、市は代替施設の確保を前提に方向性を検討する。
余呉福祉ステーション(余呉町中之郷)の高齢者福祉センターも廃止対象。利用者数、貸館利用率とも低く、隣接する余呉まちづくりセンターとの機能重複も理由に挙げた。ただ、多世代利用の実態があるため、利用者への影響を抑えるため貸館機能は継続する方針。
一方、東部(東上坂町)、西部(朝日町)、北部(神照町)、高月(高月町西物部)の各高齢者福祉センターは維持継続とした。デイサービスセンターも東部、西部、北部、湖北、高月、余呉、西浅井(西浅井町塩津浜)を「中長期維持」とした。虎姫デイサービスセンター(宮部町)は複合施設内にあり、施設全体の再編議論の中で今後の方向性を検討する。
市は7月31日までパブリックコメントを実施する。計画案は市長寿推進課窓口、市政情報コーナー、市ホームページで閲覧でき、意見は専用フォームのほか持参、郵送、ファクス、メールでも受け付ける。





