ギャンブル依存も 滋賀大でフォーラム
滋賀大学は9日、彦根キャンパスの講堂で、ギャンブルや薬物、ゲーム、SNSの依存を予防するため「学生生活に潜む多様な依存を考えるフォーラム」を開催。薬物依存を経験したタレントの田代まさしさんらが講演した。
田代さんは歌手デビュー後、タレントとしても人気だったが、覚醒剤など薬物使用で逮捕。出所後、回復支援施設「日本ダルク」に通いながら依存症からの回復に努めた。
滋賀大学では「依存症からの回復と再出発の道」と題して講演。「歌手やタレントの世界ではチャンピオンを経験したが、覚醒剤でもチャンピオンになってしまった。最後のはほしくなかった」と後悔した。
出所後、別れて暮らしていた子どもに会いに行った際、誰かに愛車に「バカ」と彫られたエピソードを紹介。「それを見た時、腹が立ったが、下に『じゃない』と彫ってやった」と笑いを誘いながら「例えば、『難が有』と漢字で書けば、『ありがとう(有難う)』の意味がある。『歩』の字も『少し止まる』と書き、止まった方が自身の立つ位置がわかる。何事も発想の転換が大事」と話した。
最後に「今までの人生とかけて、今まさに出たばかりの船と解く」(そのこころは)「後悔、真っ最中です」と、謎かけを披露して締めくくった。
学生時代にギャンブル依存症を経験した都内の男性(29)は「若者期に始まる依存の体験」と題して事例報告。依存症になったことで「勉強が手につかなくなり、無気力な日々を過ごすようになった」「カードローンや家族のキャッシュカードの無断使用などをするようになった」と振り返った。周囲に依存症の若者がいる場合として「頼まれてもお金を貸さない。適切な場所での治療を勧めるのがいい」とアドバイスした。
フォーラムの最後には、ギャンブル依存症問題を考える会代表の田中紀子さんを交えた特別対談があり、田中さんは「若者がギャンブルを始めるのは『大人ぶりたい』『悪ぶりたい』という思いから。大学側にとっては不祥事ととらえるかもしれないが、依存症の学生たちにとっては相談できないことが問題になる。同じ経験をした人や団体につなげてほしい」と求めた。
今回のフォーラムは近畿地区学生指導研修会も兼ねて開かれ、滋賀大生や近畿の大学の関係者ら約100人が来場した。滋賀大経済学部1年の古屋和歌子さん(19)は「友だちで依存症の人がいたら、当事者やその支援団体につなげたい」と述べた。







