県調理短大、指導者や卒業生らも出品
県調理短期大学校(分木町)で13日、学生が実習の成果を披露する料理展示会が開かれた。来年3月末に閉校することから最後の展示会となり、学生だけでなく指導者や卒業生、高校生らも出品して花を添えた。
展示会は年1回開かれ、33回目を迎える今年は2年生7人、指導員2人、外部講師2人のほか、卒業生3人、彦根総合高校のフードクリエイト科と総合学科・製菓コーディネート系列の生徒が出品。日本料理、フランス料理、寿司、和菓子、飴細工、洋菓子など多彩な料理が並び、来場者の目を楽しませていた。
学生の作品は指導員らが全体のバランスや盛り付け、季節感、配色などを審査。金賞に笠松楽生(らい)さん(20)=草津市=のフランス料理のコース「リーニュ・デ・デパール」(スタートラインの意味)が輝いた。
金賞に輝いたコース料理は前菜、スープ、魚、肉、デザートなど8皿で構成し、特にキャビアやアワビなど使った6種類からなる「アミューズ」が自信作という。「昨年は銀賞で悔しい思いをした。1年かけて構想を練ってきた」という笠松さん。「色合い、盛り付けた際のバランスなどに気を配った。金賞をとれて嬉しい」と語っている。
笠松さんは料理人の父に憧れて物心ついたときから料理への道を志し、現在は調理短大に通いながら父が統括料理長を務めるクサツエストピアホテルの厨房で研鑽に励んでいる。「卒業してからが料理人としての本番。これからスタートラインに立つという思いを料理に込めた」と話していた。
このほか銀賞に三上遥さん(19)、銅賞に藤原龍大さん(19)の作品が選ばれた。
この日は学生が大根の桂むき、アジの三枚おろしなどのデモンストレーションで日ごろの実習の成果を披露したほか、卒業生が働く京極寿司によるマグロの解体、振る舞い寿司もあった。