旧講堂の意匠引き継ぐホール、広場に続くテラス
加田町で建て替え工事を進めていた神田まちづくりセンターが完成し、29日、内覧会が開かれた。神田山と麓に広がる広場に面した開放的なテラス、旧講堂の意匠を引き継いだ多目的ホールなど地域活動の拠点にふさわしい構造で、関係者はコミュニティの活性化に期待を寄せている。
新しいセンターは鉄骨平屋建て746平方㍍で、会議室、調理実習室、和室、多目的ホールなどを設けている。このうち、多目的ホールには旧講堂に飾っていた腕木を取り付け、窓のデザインも引き継いだ。屋根にも旧講堂に取り付けられていた棟飾りを採用するなど、地域のシンボルだった旧講堂をイメージした造りになっている。
神田連合自治会長で、神田地区まちづくり協議会長の伊藤義弘さん(70)は「立派なセンターが完成し感慨深い。多目的ホールは前の講堂をイメージして造っていただき、地元でも喜んでいる人が多い」と語り、「神田山や広場と一体となっているので、多くの人にテラスを利用してもらいたい。この環境を生かして、地域のつながり、コミュニティがさらに深まれば」と期待を込めていた。
総事業は5億3464万円。建築は大塚工務店、設計・監理はヤスザワ設計、電気設備は川一電機、機械設備は岩崎工業所。
なお、新しいまちづくりセンターは11月1日から使用開始。今後、旧センターの解体、外構工事などを経て、来年3月30日にグランドオープンを迎える。