野瀬と余呉にワーケーション施設
余暇を楽しみながら働く「ワーケーション」の施設が1日、野瀬町と余呉町上丹生にオープンした。コロナ禍を機にしたリモートワークの普及でネット環境さえあれば場所を選ばない仕事スタイルがじわりと広がりつつあり、施設整備を後押しした長浜市は「地域との交流が生まれ、ゆくゆくは移住につながれば」と期待している。
野瀬町にオープンした「ASOVIVAはなれ」はBPO事業や地方創生・地域活性化事業に取り組むヒトノエ(東京都足立区)が整備。空き家の古民家を和モダンに改修し、WEB会議に対応した個室などを設けている。近くではニジマス釣り、サイクリング、トレッキングなど自然を楽しめる。同社は「ワーケーションを通じて都市部と地方の架け橋になりたい」としている。利用料金は日帰り2200円、宿泊5500円。
余呉町上丹生の「上丹生山根邸」は中西興産(大阪市)が整備。古い空き家を改修し畳の間を生かしている。近隣ではハイキング、スキー、魚釣りなどのレジャーを楽しめる。地域住民が手作りする郷土料理も提供する。「レジャーとテレワークを掛け合わせ、自分なりの新しい働き方と休み方を模索できます」とPRしている。利用料金は日帰り2000円、宿泊6000円。
市では交流人口増加を目指して、国の地方創生テレワーク交付金を活用し、民間事業者によるワーケーション施設整備に補助金を出して支援。今回の2施設のほか、昨年11月には元浜町に江戸中期の町家を改修したコワーキングスペース「ビワコ・ピクニック・ベース」がオープンしている。
市ふるさと移住交流室は「都市部の人にも市民にもワーケーション施設を利用してもらい、仕事をフックに地域との交流が生まれ、ゆくゆくは移住につながれば」と話している。