人工造雪機など拡充、約5カ月営業へ
奥伊吹観光(草野丈太社長)が運営するスキー場「グランスノー奥伊吹」(米原市甲津原)は今月22日にオープンする。人工造雪機や人工降雪機を新たに導入するなど積極的な設備投資で安定したゲレンデ環境を整えることで例年より約1カ月早め、関西最速のオープンとする。さらに4月13日まで開設し、西日本最長の営業日数となる143日を目指す。
暖冬による雪不足で関西のスキー場が運営に苦慮する中、グランスノー奥伊吹は水を霧状にまいて雪をつくる人工降雪機、氷を削って大量の雪をつくる人工造雪機を拡充して24時間継続して雪をつくれる態勢を整え、天候に左右されずに滑走可能なゲレンデを維持してきた。
自然の地形を生かした全14コースがあり、京阪神・中京圏からのアクセスの良さ、標高が高く雪質が良いことも評判。昨シーズンは過去最多の26万人が来場した。
今シーズンに向けては総額21億8000万円の設備投資を行った。約12億円かけて人工増雪機を新たに7基導入して8基体制とし、1日あたり525㌧の造雪が可能に。昨シーズンの12倍の能力で、これにより例年より約1カ月早い11月22日オープンを実現させる。さらに人工降雪機2基を新設することでゲレンデ全体の約8割を人工雪でカバーすることが可能となる。
また、フジテック製のエスカレーター6基を約5億円かけて新設。駐車場からゲレンデまでの移動の負担を軽減し、荷物の多いファミリーも快適に利用できる。このほか、環境負荷を軽減する最新のハイブリッド浄化槽も3億8000万円の工費をかけて整備した。
同社では「利用環境向上と環境負荷軽減の両立を実現することで持続可能な未来に向けたスキー場づくりを進める」としている。